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阪神才木浩人投手(26)が「火曜日の男」として今季のホーム開幕戦に臨む。藤川球児監督(44)が前日26日の開幕投手村上の公表に続き、4月1日DeNA戦(京セラドーム大阪)の先発を公表。重要な週頭を託された背番号35も必勝を期した。指揮官からは昨年12月に通達を受け、沖縄・宜野座キャンプではDeNAの日本一打線をイメージしながら調整。同学年の開幕投手村上と切磋琢磨(せっさたくま)しながら、カード頭の白星を量産してチームを勢いづける。
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才木の表情に、気負いはなかった。藤川監督から託された本拠開幕戦となる4月1日のDeNA戦。宜野座から宿舎に帰るタクシーに乗り込む直前に足を止め、「火曜日の男」として自覚を淡々と口にした。
「ホーム開幕ですし、いいスタートを切れるようにできたら。中継ぎの人たちとかチームに、いい雰囲気を持ってこられるように頑張りたいと思います」
藤川監督は昨季13勝を挙げた勝ち頭への厚い信頼から、才木の起用を決めた。「タイガースファンがたくさん待ってくれる京セラドーム、そこを才木で行きたいと思います。それも素晴らしい大役ですから。才木も(地元)兵庫の高校ですから」。前日26日には開幕投手村上を公表。「(事前の村上らの)戦いを見て臨んだ方が才木はいいのかな、という思いがあった」と考えを明かした。
6連戦の頭で、どれだけチームを勢いづけられるか。相手もエース級がくる。才木は昨季8試合火曜日に登板し、中日小笠原や広島森下らと互角に渡り合って2勝2敗、曜日別防御率も2・15と存在感を発揮した。開幕投手と並ぶ重要な役割を藤川監督から通達されたのは昨年、プレミア12終了後の12月。「ホーム開幕戦任せるわ。週頭の大事なところだから」など直々に言葉を受け取ったという。「先に聞いていた方が分かりやすい。助かるし、球児さんらしいなと。そこに向けて逆算した調整もしやすい」と舞台裏を明かした。
今春キャンプも、昨季日本一のDeNA打線をイメージしながら練習を進めてきた。昨季レギュラーシーズンの対戦は2試合のみ。1-0完封勝利した試合と6回5失点と打ち込まれた2試合で、対照的な結果だった。牧、オースティンらが控える打線の怖さも重々知る中、真っすぐの強さに磨きをかけてきた。
「連打が多い打線でいい右バッターが多い。そういう打線に負けないように。押していけるように、意識して投げています」
今後は3月2日の2軍教育リーグ広島戦(日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎)に登板し、中6日で調整を進める見込み。そして同16日のドジャースとのプレシーズンマッチ(東京ドーム)で大谷翔平を斬り、4月1日へ状態を仕上げていく。
「火曜日の男」として気合は十分。自身の快投から、明るい1週間をスタートさせる。【波部俊之介】
◆現状の阪神先発ローテーション候補
才木◎
村上◎
西勇◯
ビーズリー○
デュプランティエ
門別=有力
△=候補