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次はやったるで~~~!アルビレックス新潟の大卒2年目、MF奥村仁(23)が22日のアウェー清水エスパルス戦で今季初ゴール&初勝利に導く。敵地で迎えた15日横浜F・マリノス戦(1-1)は左MFで初の開幕スタメン。最大速度33・7キロをマークし、後半10分には右足シュートを放つなど存在感を示した。チームは雪の影響で練習場が使えず大阪を拠点に活動を続けるが、大阪出身のアタッカーにとってはホームも同然。故郷の太陽を浴びながらエネルギーをため込んでいる。
大阪出身の奥村が「いてまえ魂」でゴールを奪う。雪の影響でクラブハウスが使えない新潟は宮崎、高知キャンプ、そして、シーズン開幕後も地元に戻れず大阪で活動する。長期遠征が続く中、17日のオフは気分転換をかねてチームメートと外出。街ではセレッソ大阪U-15、18時代に世話になった指導者と遭遇するなど英気を養った。「恩師にたまたま会って、やっぱ大阪やなあと。練習場も昔から何度も来ているしリラックスできてる。次は得点、アシストと結果が欲しい」と意気揚々と準備を進める。
開幕初スタメンをつかんだ横浜戦は左MFに入り、対峙(たいじ)したサイドバックの背後へのアクションを積極的に繰り返した。開幕戦の最大速度はJ1全選手で5位タイ、チームトップの33・7キロをマーク。「どのシーンかわからん」と笑ったが、昨季、安野努元フィジカルコーチ(46=現J1東京)と継続したスプリントトレーニングの効果を実感する。「めっちゃ(速度が)出ている感覚はなかったので『出てたんや』と(笑い)。もっと良くなると思う」。
走力に手応えを得た一方で、決定機を生かせなかったことには悔いが残った。1-0の後半10分、DF舞行龍ジェームズ(36)からのフィードに抜け出すと得意のドリブルでペナルティーエリア内へ進入してフィニッシュに持ち込んだが、相手GKに阻まれた。「練習の中でもああいったシーンはあるので次は決めきります」。今季初ゴールへの道筋は見えている。
自らの得点で勝ち点3ゲットを誓う清水戦は「僕みたいなタイプはみんなまねしてたと思う。楽しみ」と話すMF乾貴士(36)との初マッチアップともなる。「僕がセレッソのU-15に入る前に乾選手は(C大阪から)海外に移籍してたから接点はない。勝ちたいし、いいプレーをして存在を知ってもらいたい」。憧れのプレーヤーの前で躍動し、オレンジダービーの主役になる。【小林忠】