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ソフトバンクが、みずほペイペイドームの室内練習場にスーパー打撃マシンを導入することが19日、分かった。「トラジェクトアーク」と呼ばれる最新鋭のバーチャルマシンで、対戦投手の映像を流し、球種、球速、ボールの回転数などを正確に再現する。他球団の投手対策を本拠地で事前に練ることが可能に。連覇に向けて、日々の練習にも万全を期す。
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ソフトバンクが、本拠地の室内練習場に最新鋭のバーチャルマシン「トラジェクトアーク」を設置する。打撃ケージを新設し、練習スペースを拡大する工事に伴い、初期費用込み、リース契約3年で約1億円のスーパー打撃マシンを導入。昨年6月に福岡・筑後市のファーム施設に先行導入され、小久保ホークス2年目の今季、1軍本拠地にも備え付けることになった。
「トラジェクトアーク」は対戦投手の映像が等身大で映し出され、球速、球種、回転数などが忠実に再現される。リリースの角度も一緒で、ホークスが以前に導入した「アイピッチ」と比べても、リアリティーさは段違いだ。
実は孫オーナーの押しのプラン。MLBでは導入する球団が多く、ドジャースの大谷もエンゼルス時代から活用していた。球団関係者は「孫オーナーがそこ(大谷の活躍ぶり)をきっかけに、チームに導入しようってことになりました」と明かした。国内のプロ野球では、巨人と楽天も導入している。
メリットは、他球団の投手対策を本拠地で事前に練ることができること。例えば、日本ハム3連戦の先発予定投手のデータを入力しておけば、球筋などのイメージを持った状態で試合に臨むことが可能に。ファーム施設で稼働するトラジェクトアークには、パ1球団につき20投手ずつの計100投手以上を入力済み。城島チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)は「外で打撃練習をしない日が来るかもしれない」と語る。
昨季は4年ぶりのリーグ優勝を飾るも、DeNAとの日本シリーズで敗れた。リーグ連覇&5年ぶり日本一奪回に向け、「世界一のチーム」を目指すソフトバンクらしく最先端の技術も駆使。日々の練習から万全を期していく。
◆トラジェクトアーク 実際の投手が投げる球速、球種、回転率、変化量などを完全に再現できる最新鋭の打撃練習用マシン。MLBでは20球団以上が導入しており、ドジャース大谷もエンゼルス時代から愛用している。国内では楽天が12球団最速で導入し、昨年6月にソフトバンク、同9月に巨人が導入した。