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<明治安田J3:FC大阪1-1岐阜>◇16日◇第1節◇花園ラグビー場
ガンバ大阪からの期限付き移籍で今季加入したFC岐阜のMF中村仁郎(21)が、FC大阪との開幕戦で途中出場して岐阜デビューを飾った。
後半17分に交代出場でピッチに立つと、3分後に相手をかわしてスルーパス。同31分には右サイドからカットインしてペナルティーエリアに進入し、左足で強烈ミドルを放った。シュートは惜しくもゴール上に外れたが、得意とするプレーで存在感を示した。
仕掛けられる場面が多くなかったこともあり、試合後には「自分としては全然納得できない試合だった」と反省の弁。今後に向けて「やれることはやったかなという印象だけど、回数が少なすぎた。求められているのは今日のプレー。それをどれだけできるか」と話した。
中村はG大阪に所属した23年10月に左ひざ滑膜ヒダ障害、24年1月に左ひざ軟骨損傷でそれぞれ手術。同年7月のレアル・ソシエダードとの親善試合で復帰し、昨季8月からJ3松本山雅に期限付き移籍していた。昨季はけがの影響が残っていたが、状態はベストに近いところまで戻っているという。「去年を考えると、今年はめちゃくちゃコンディションがいい。去年は8割にもいてなかったんやなと感じるほど」。思い切ったプレーが見せられることに充実した表情を見せた。
プレシーズンでは好パフォーマンスを見せられた実感もあったが、この日はベンチスタート。先発で出られなかった悔しさをにじませながら「絶対的なプレーが示せなかったからベンチになってしまったんやろうなとは思う。もっと自分に矢印を向けてトレーニングしたい」とさらなるアピールを誓った。
今季の目標は10ゴール10アシスト。「それがチームを勝たせられる自分の特長」と得点に関わるプレーにこだわる背番号7が、その左足で岐阜を引き上げていく。【永田淳】