メジャー2年目を迎えるドジャース山本由伸投手（26）が、3月18日に日本で開催されるカブス相手の開幕戦に先発することが明らかになった。ロバーツ監督が12日（日本時間13日）、練習前の恒例会見で正式に明かした。
日本人の母を持つ同監督のリップサービスではなかった。聞かれた質問に対し、ごまかしたり、ウソを付けない誠実な人柄。「まだ保留中」としながらも、「フェアに言わせてもらうと、山本が開幕に投げるだろう」と明言した。
同監督の山本への信頼感は格別だった。メジャー1年目の昨季、山本は右肩痛のため、6月中旬に離脱。計90イニングの登板に終わった。それでも、ポストシーズンでは4試合で2勝を挙げ、ド軍は全試合に勝利した。国際試合の経験も豊富で、大試合での勝負強さは実証済み。「投手大谷」が間に合わない状況でもあり、故郷日本での開幕戦の大役に適任と判断された。「春季キャンプでどんな反応が出るか、仕上がるか。彼がいい状態で投げられるか、しっかりと確かめたい。今はまだ書き込めないけどね」。
対するカブスでは、昨季15勝をマークした今永昇太投手（31）が開幕投手の最有力候補に挙げられており、順当に行けば、日本人2人の投げ合いが東京で実現する。前日、ロバーツ監督は、山本のブルペン投球を直接視察。同監督が「彼は分かっていると思うよ」とニヤリと笑ったことからも、すでに山本本人にも「内示」された可能性は高い。（グレンデール＝四竈衛）
◆日本人の開幕投手 山本が投げると8人目、17度目となる。山本はメジャー2年目。日本人で新人の開幕投手はおらず、2年目は08年松坂（レッドソックス）09年黒田（ドジャース）15年田中（ヤンキース）に次いで4人目の最速タイ。山本が登板すると26歳7カ月で、田中の26歳5カ月に次いで2番目の年少記録となる。
