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今季も海外からの「復帰組」がキーマンだ。2025年明治安田J1リーグは14日夜、G大阪-C大阪の「大阪ダービー」で開幕する。海外クラブからJ1に加入した日本選手は10人。A代表経験のある実力者も多く即戦力として期待される。26年から開催時期が移行されて開幕が8月に変わるため、現行の2~12月の日程は今季が最後となる。
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近年のJリーグは、海外からの「復帰組」の活躍が目覚ましい。昨季王者の神戸は象徴的で、大迫勇也、武藤嘉紀らが不動の存在として2連覇に貢献した。昨季2位の広島は川辺駿、塩谷司、昨季3位の町田も昌子源や相馬勇紀ら、異なる環境でもまれた選手が主力としてチームを引っ張る。
今季も日本代表経験者が海外から続々と復帰した。MF奥抜侃志はドイツ2部ニュルンベルクから昨季4位のG大阪へ。森保ジャパンで出場歴のある25歳ドリブラーは、同じくドイツでプレーしたエース宇佐美貴史らと連係して厚みのある攻撃を見せられるか。
国際Aマッチ通算15試合出場のMF橋本拳人は、スペイン2部エイバルから東京に即戦力として復帰。ブンデスリーガで日本人初の4試合連続ゴールをマークした「古都のネイマール」ことMF奥川雅也も10年ぶりに京都へ戻った。
Jリーグ初挑戦となる川崎FのFW伊藤達哉も注目の1人だ。ドイツの古豪ハンブルガーSVクラブなどを渡り歩いた柏ユース出身者は、移籍後初の公式戦となった11日のACLE浦項戦で正確なクロスから先制点を演出した。
過去も「復帰組」が還元し、盛り上げた例がある。21年夏には大迫、武藤だけでなく、長友佑都、酒井宏樹、乾貴士と、W杯に出場した5人が一斉に帰ってきた。当時と比べると、今季の面々は実績や知名度で劣るかもしれない。だが、他にも浦和にMF金子拓郎、岡山にMF江坂任など実力者が加わり、最後の2月開幕となる今季Jリーグを熱く盛り上げてくれそうだ。