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2025年Jリーグ開幕イベントが10日、東京都内で行われ、東京ヴェルディMF森田晃樹主将(24)は因縁の清水エスパルス戦(16日、東京・国立競技場)に向けて気持ちを高ぶらせた。
清水の北川航也主将と並び、脳裏には「あの日」がよみがえった。「すごく展開的にもドラマッチックだった。選手にとっても、見ている人にとっても印象的な試合だった。あそこでヴェルディの歴史が動いたと思いますし、僕自身もJ1にチャレンジする機会を得られたので」。クラブ、自身にとっても「特別な」試合だったと振り返った。
23年12月2日のJ1昇格プレーオフ(PO)決勝、後半追加タイムにFW染野唯月のPKで追いついた。年間上位とあって16年ぶりのJ1復帰が決まった。
あれから442日。再び開幕カードで相まみえることとなった。森田主将は「この清水とヴェルディの試合は、プレーオフの試合もあったし、盛り上げるために試合を組んでくださったのかなと思います」。
清水の印象について問うと「北川選手、乾選手として個人としても力のある選手がいますし、今年は中原輝(ひかる)もいますし。そんな中で秋葉(監督)さんがやっていらして、強度の高いチームだなとJ2時代に感じていた。そこがレベルアップして強くなったと思う。試合するのが楽しみかなと思います」。
くしくも中原は、23年POで一緒に戦ったチームメート。しかも清水戦で土壇場で右サイドから中央へ出したロングパスから染野が抜けだし、ペナルティーエリアで倒されてPKを獲得。J1昇格に貢献した中原が、今度は相手チームになってヴェルディに立ちふさがることになる。
森田も中原の正確無比な左足キックを知るだけに「セットプレーだったら、輝君がいるので脅威的なプレスキックになる。すごく危険だなと思う」と警戒心をあらわにした。
そして2年連続の国立競技場での開幕戦。これはヴェルディに対する注目度の表れだろう。
森田主将は「開幕戦という1年の始めの大事な試合を、今年も国立でできるのはすごく選手としてもワクワクする。多くのお客さんに入っていただけたらなと思います。清水はJ2というタフなリーグを戦って上がってきたし、エキサイティングな試合になると思う。ここで勝って弾みをつけたい」と意欲を口にした。