<富士フイルム・スーパーカップ:神戸0-2広島>◇8日◇国立◇観客5万3343人
ヴィッセル神戸は、今後の連戦に向けて不安を残す形で、今季最初のタイトルを逃した。
この試合を含めて最大8連戦を控え、FW大迫、武藤ら主力をベンチに置いてスタート。新加入選手や若手を起用したが、昨季まで神戸が見せた相手を圧倒するまでの強度は発揮できなかった。
広島に先手を取られる場面が多い内容に、吉田監督は「単純に1人1人のパワーや寄せのスピード、連動が足りなかった。全員がそれをして初めて神戸のサッカーになる」と苦言。途中出場した武藤も「自分たちは不完全症だった。やることを全部やって負けた結果なら良かったけど、そうでもなかった」と自分たちの戦いが見せられなかったことを悔やんだ。
苦い敗戦の中、朗報もあった。23年8月の柏戦で右膝に大けがをし、リハビリを続けてきたMF斉藤の公式戦復帰。アンカーの位置でフル出場した背番号5は「自分にとっては大きなゲームになった」と539日ぶり出場を振り返り、光明は見いだした。【永田淳】