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3番佐藤輝、4番森下、5番大山-。阪神藤川球児監督(44)が開幕想定クリーンアップを組んだ。8日に行われる沖縄・宜野座での紅白戦。春季キャンプ初実戦の白組に構想を通りの主軸3人を並べた。キャンプ地に駆けつけたファンにとってはいきなりのサプライズだ。
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構想通りの主軸の並びを初実戦のオーダー表に書き込んだ。白組の3、4、5番には、佐藤輝、森下、大山。3月28日の広島との開幕戦(マツダスタジアム)に、並べる球児バージョンのクリーンアップだった。 「紅白戦なんで、紅白でバラバラにしながらっていう(打線が普通だが)自分自身が見てみたい。もうある程度、(打順は)伝えてる状態なんで、それを崩す理由があんまりない」
1番近本、2番中野で作った好機を、佐藤輝が切り込み、森下、大山の相乗効果による破壊力で一掃する。藤川流で組み替えた攻撃型オーダーの第1歩へ期待をのぞかせた。
「彼らのここまでの取り組みを見ても、コンディションもすごくいい。そういう意味ではやる気に満ちあふれてるっていう風なところが見られるんで。面白いですね」。ドラフト1位トリオの新たな並びとなる「デビュー戦」に自然と口角はあがった。
赤組4番には中軸を期待する新外国人ラモン・ヘルナンデス内野手(28=メキシカンリーグ)を据えた。3番には左翼筆頭候補の前川、5番には具志川組のベテラン原口を配置した。「ヘルナンデスだけではなく、具志川からも選手たちが来ますから。シーズンに向け準備する選手たちもいるだろうし、明日、明後日(の紅白戦)に思いを込めてくる選手もいる。楽しみ」。新旧戦力による意地の見せ合いを心待ちにした。
「こちらにいる選手たちも岐路を迎えるかもしれない」と宜野座キャンプ組にプレッシャーをかけた。その一方で「別に1軍、2軍で、今、落とします、とかいうのは全くないですけどね」とも話した。新指揮官流の人心掌握術も含めた今季初実戦が幕を開ける。【伊東大介】
<過去の阪神春季キャンプ初実戦>
◆12年和田豊(2月12日、練習試合日本ハム戦)初回無死一塁から、俊介にバスターエンドランを命じ、ここから大量6点を挙げた。若手打者がファーストストライクから果敢に打って出る姿勢に「馬なりに行くんじゃなく、ビジョンを持ってゲームに臨もう」という新監督の決意が表れた。
◆16年金本知憲(2月11日、紅白戦)重盗を含む5盗塁と、走る意識をチームに植え付けた。また、前年わずか1軍1試合の岡崎が2打数2安打し「去年の秋からやれと言ったことをやり通している。やり通す根性を持ってるから助言したくなる」と絶賛した。
◆19年矢野燿大(2月7日、紅白戦)一、三塁のコーチボックスは無人のまま。犠打も進塁打もすべて、選手の決断に委ねた。「サイン待ってるようじゃ、あまり成長しないと思う」。4番候補の中谷が3ラン、大山も2安打と。野手陣がこぞってライバル意識をむき出しにした。
◆23年岡田彰布(2月11日、紅白戦)1軍紅白戦では前年まで0勝の村上が3イニング無失点と好投。同日に別途行われた2軍紅白戦では、ドラフト1位の森下が3回に内野安打を放った。新戦力が躍動し岡田監督は「自信つけて、急に伸びるやつもおる」と目を細めた。