昨季で現役を引退し、1日付で浦和レッズのパートナー営業担当兼アカデミーロールコーチに就任した興梠慎三氏(38)が、営業の“初仕事”で存在感を示した。
興梠氏は4日、さいたま市内でのクラブハウスで浦和のトップパートナーの三菱自動車が、昨年から未来を担う若手選手に贈呈する「URAWA FUTURE賞」の表彰式に出席。2回目となる今年の受賞者は、昨季全試合に出場し、リーグトップの走行距離442・5キロをマークしたMF渡辺凌磨(28)。新型アウトランダーPHEVが贈呈された。
渡辺は浦和に加入して1年目の昨季を「人生のターニングポイント」と位置付け「試合に出ることを目標に1から頑張ろうと来た中で、試合にも出られて。チームとしていい結果は残せなかったけど、このチームでプレーしたことでもっとサッカー選手として成長したい、結果を残したいと思えた。プロ人生が伸びると確信した1年だった」と話した。
トークショーでは、客席の興梠氏が渡辺に質問する場面も。「パートナー営業部の興梠です」とあいさつした後、以下の質問を投げかけた。
興梠氏「僕も一応、元サッカー選手だったんですけど。いろいろと、タイトルを取らせていただいて、大体、タイトルを取った時に、キャンプで、今年優勝するな、という手応えがあったんですけど。そういう手応えはありますか? そして、ここにいる皆さんに約束できますか?」。
渡辺は「難しい質問だなあ…」と苦笑。キャンプ期間中に5試合のトレーニングマッチをこなしたことを挙げ「名古屋戦は失点して無得点で終わりましたけど、自分たちがやろうとしたものが出たのは去年よりいいものを感じた。もちろん、優勝目指してやっていきたいし、その力はあると思うので。1日1日を大事にしながら優勝に向けてやっていきたい。そこは約束できます」と話した。
興梠氏はキャンプにも足を運び、今季加入のMFマテウス・サヴィオとの連携面が良かったことを口にし「今年は、凌磨選手がゴールを量産できると僕は思っています」と期待を寄せた。
昨季までともにプレーした“先輩”のエールに、渡辺は「キャンプもそうですけど、練習で慎三さんの顔を見るとほっとする気持ち。まだまだ、いろいろ効きたいし、試合通じて会いに来てくれたときは話したいな」と笑顔を見せた。