<助っ人ブラザーズ>
虎のサンタナだ!阪神新外国人のラモン・ヘルナンデス内野手(28=メキシカンリーグ)が1日、春季沖縄・宜野座キャンプで好打者ぶりを発揮した。タテジマデビューのランチ特打で7発の柵越えを披露。その打撃フォームは、ヤクルト・サンタナにそっくりのアベレージ型中距離砲だ。投げては中継ぎ期待の新外国人右腕のニック・ネルソン投手(29=フィリーズ)がブルペン入りし、魔球のナックルを披露。日刊スポーツは「助っ人ブラザーズ」と題し、球団史上最多9人の外国人選手を紹介していきます。
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新助っ人のネルソンがナックルで度肝を抜いた。初日にいきなりブルペン入り。リリーフを期待される右腕の魔球の軌道に、受けた坂本も「お~っ!」と驚嘆。最速160キロに迫る右腕が猛アピールした。
直球、スライダー、チェンジアップなど23球。その中で2球交えたのが、昨夏から本格的に投げ始めたというナックルだった。揺れ動いて軌道が読めない必殺球。何とかミットに収めた坂本がすごさを解説した。
「ナックルは危ないですね。野球的にも、捕手も危ないぐらい結構揺れている。どっちに曲がるかわからない。重力に反するというか、そのまま落ちる時もあれば、そのまま伸びてくる時もある。無回転のサッカーのシュートが一番イメージしやすい。本当に予測ができない」
ナックルは使い手が少ない。大きな武器になるが受け手にももろ刃の剣になりかねない。元ゴールデングラブ賞捕手の称賛は続いた。
「(軌道が)わかんないのが一番強いから。本当にこっち(捕手)次第。捕れる、もしくは当てて前に落とせたら十分。かなりの武器になる。他の捕手が捕れなかったらちょっとうれしいですけどね(笑い)」。 ネルソンは米国でブルペン投球を重ね、キャンプインに備えてきた。ナックルについては坂本に事前に軌道などについて説明したとし、「カーブも良かったし、チェンジアップもいいところに決まっていた。真っすぐの球の出方も良かった」とにやりだ。ブルペンの魔術師が強烈な存在感を放った。【伊東大介】