J1清水とJ2磐田の「静岡ダービー」は清水に軍配が上がった。鹿児島キャンプ最終日の1日、鹿児島市の白波スタジアムで練習試合を行い、2-0で清水が勝利。在籍2年目のブラジルFWドウグラス・タンキ(31)が2ゴールを挙げ、開幕スタメンへアピールした。45分×4本で行う予定だった一戦は2本目途中に雷雨のため中断し、荒天を理由に打ち切りとなった。
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磐田は収穫と課題が明確になった。1本目の序盤はボールを保持し、流れるようなパスワークからゴールに迫るシーンを複数回作った。主将のGK川島永嗣(41)は「やってきた積み重ねを形にできた」。だが、セットプレーから失点し、2本目にもカウンターから追加点を献上。相手に対応された時間帯からの打開策が乏しかった。
キャンプではジョン・ハッチンソン新監督(45)が目指す攻撃的スタイルの構築を図った。練習では自陣から攻撃を組み立てるメニューを反復。選手のポジショニングやボールの動かし方の細部を詰めた。ハッチンソン監督はチームの成長には一定の評価を示し、「まだ伸ばしていくところはある」。開幕のスタメン争いも混沌(こんとん)としている状況で、「ポジションを確保している選手はまだいない」とさらなる発奮に期待した。