東都大学野球の青学大は25日、神奈川・相模原市のキャンパス内のウェスレーチャペルで、25年度入学の入寮式を行い、9人の入部予定者(1名欠席)が参加した。
厳かな空気の中、礼拝が執り行われると、入部予定の選手たちの表情が引き締まった。巨人、日本ハムで活躍した、矢野謙次巨人2軍打撃チーフコーチの長男で国学院久我山の矢野丈太郎外野手(3年)は「新鮮な気持ちになりました。本気で日本一を目指せるチームに入ることができたなぁ、と実感しました」と、気持ちを新たにした。
昨年、青学大が日本一になる光景を、神宮球場で見て、青学大進学を決めた。国学院久我山では甲子園を目指したが、夏は西東京大会で1年夏は準々決勝、2年夏は4回戦、3年夏は準々決勝で敗退と、あと1歩及ばなかった。次のステージでは日本一を目指したい。そんな強い思いの中、青学大が目に留まった。「個人個人のレベルが高い。自分もこの人たちと一緒にやったらもっと成長できる」。将来への希望を胸に、門をたたいた。
父謙次氏の言葉も後押しした。「『大学からはもう自分次第なんだぞ』と言われた」自分の歩く道を描いき、その先のプロ野球を目標に掲げた。「4年後、ドラフト1位で指名されるような魅力ある選手になりたい」。50メートル6秒の俊足を武器に、大学では打力を強化。走攻守揃った選手を目指す。
矢野には、父の他に目標とする選手が2人いる。1人は「走攻守どれをとっても一流。YouTubeで動画をよく見ている」というカブス鈴木誠也外野手(30)。そしてもう1人は、元ロッテ監督の井口資仁氏(50)だ。「国学院久我山、青学大の先輩になる。少しでも近づいて将来は追い越せるように頑張りたいです」。青学大で、日本一、そしてドラフト1位へ。飛躍の大学野球を、誓った。