キャンプでも球児流! 阪神は21日、兵庫・西宮市内で首脳陣のスタッフ会議を開き、2月の春季キャンプのメンバーを発表した。高卒2年目の山田脩也内野手(19)、同3年目の井坪陽生外野手(19)を始め、中川勇斗捕手(20)、高寺望夢内野手(22)と若手を主力が集まる宜野座組に抜てき。複数ポジションの練習をさせる方針を明かし、また1、2軍の呼び方を撤廃し「宜野座(ぎのざ)組」「具志川(ぐしかわ)組」の呼称となること決まった。
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主力がそろう宜野座キャンプに、フレッシュな顔が並んだ。振り分けを決めるスタッフ会議が終わり、藤川監督は若手の台頭を心待ちにした。
「何かで彼らが急成長を遂げて、開幕(メンバー)に入ってきたり、そういった部分を非常に楽しみにしてます」
野手の抜てきを問われ、指揮官が名前を挙げたのは4人だ。高卒2年目の山田、同3年目の井坪は、初の「宜野座組」となる。昨秋キャンプでは、紅白戦でともに猛アピールした成長株だ。捕手の中川、内野手の高寺も、高い壁のレギュラー陣に割って入る存在として、指揮官は期待した。「若い選手の可能性は無限。その成長は相手ピッチャーたちをしのぐので、そういうところが非常に楽しみ。それを遮るつもりは全くないです」。明るい未来の可能性を広げるためのチーム方針も明かした。
「複数ポジションをたくさんの選手にトライしてもらうことになると思います。今日の方針としては1人1つのポジションではないということですね」。中川は昨秋、持ち味の打力を生かす狙いもあり、外野と二足のわらじに挑戦した。選択肢を増やすため、主力の佐藤輝も例外ではない。藤川監督は「ジャイアンツの岡本選手もレフト守ってサード守ってファースト守って」と例に挙げながら、複数ポジションを守る必要性を説明した。
「入れ替えるわけではなくて、もちろん佐藤はうちのしっかりした基盤の選手ですから。まだまだ若いし、複数ポジションをやるというのは、できない方が難しくなっていくんじゃないですか」。ここ2年は三塁に専念しており、外野で出場したのは22年10月9日CSファーストステージDeNA戦(横浜)が最後だが、チームのため、選手のためになる。初めての春季キャンプも、球児カラーで彩られる。【磯綾乃】