ドジャースのムーキー・ベッツ外野手(32)が来日し、新加入した佐々木朗希投手(23)の活躍に太鼓判を押した。21日、都内で「『お~いお茶』×『大谷翔平』新プロジェクト MLB/MLB東京シリーズ/LAドジャースとの新契約発表会」にゲスト出席。佐々木が米国の文化に慣れれば「地球上最高の投手になってくれると信じている」と話した。大谷翔平投手(30)には、カブスとの開幕シリーズ(3月18、19日、東京ドーム)で3本塁打を期待した。
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ベッツがルーキー佐々木へかける期待は、新人王どころでない大きさだった。「私たち皆が、地球上で最高の投手になってくれると信じています」。「世界最高の投手」は、代理人ウルフ氏が会見で強調した佐々木の最大目標。既に面会済みのベッツも、令和の怪物が抱く野望を理解している証左だ。新人王と最優秀投手に贈られる「サイ・ヤング賞」の同時受賞となれば、過去に81年バレンズエラ(ドジャース)だけ。昨年亡くなったメキシコ出身の左腕も、当時21歳の若者だった。
入団を勧誘する面談では、大谷、フリーマンらとすしを食べながら会話を交わした。「本当にいい時間だった。佐々木は本当に優しい人柄。翔平、ヨシ(山本由伸)ともうまくやっていくと思う。私とも冗談を言いながら笑って、アメリカの文化に入れば、プレーの上でも最高の投手になる」。オフにはポッドキャストでDJも務める社交的な18年MVP男が、米国文化に慣れるための全面サポートを約束した。
佐々木の先輩、大谷には、東京での開幕シリーズ(カブス戦)の活躍を期待した。「2試合で3本塁打、1二塁打、1単打を打ってほしい。誰にも打てないほどの当たりを打ってほしい」。大谷は昨年、450フィート(約137メートル)以上の本塁打を両リーグ最多の9本も打っている。「冗談を言いながら廊下を笑いながら一緒に歩いている」という1、2番コンビの相棒には、地元での特大凱旋(がいせん)アーチを望んだ。
ベッツ自身も、初めてプレーする日本で奮闘を誓った。19日に来日すると、あまりなじみのなかった和牛とすしを堪能。「とても興奮している。日本の文化を経験した。熱いファンの前でプレーできてうれしい」。大谷が試合30分前に必ずお茶を飲んで活躍していた姿を見て、自らも取り入れると宣言。ミルクシェークをお茶に切り替え、「和の心」で佐々木、大谷との共闘を誓った。【斎藤直樹】
○…2児の父ベッツが、大谷に先輩パパとして助言を送った。「今のうちに寝ておいた方がいいと思う。子どもが生まれたら時間がなくなってしまうから」。大谷は昨年12月に、インスタグラムで「小さなルーキーがもうすぐわが家の一員になることが待ちきれない」と、真美子夫人の第1子妊娠を公表していた。
○…ベッツが、一緒に登壇した伊藤園の本庄周介副社長にプレゼントを贈った。質疑応答が終わると「いつも試合でしている大切なものです」と、ボールなど野球用具の飾りがついたネックレスを贈呈。本庄副社長は興奮気味に「これはもう大事にします」と話していた。