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関東大会4強千葉黎明「中学生みたいな」無名選手ばかりの雑草軍団 102年目の初聖地へ吉報待つ


千葉黎明高校は、関東大会4強入りを果たし、創部102年目にして初の甲子園出場を狙っています。監督の中野大地氏の指導の下、選手たちは「質」を高め、低反発バットを使用することにより緻密な野球を展開。選手は地元千葉の無名選手ばかりで、平均体重67キロという軽量チームながらも堅守と粘り強いプレーが特徴。中野監督は「社会に出て活躍できる野球部でありたい」と語り、選手たちは一試合一試合を全力で戦っています。甲子園入りが決まれば、学校にとって大きな自信と誇りになるでしょう。

24年10月、秋季高校野球関東大会 準々決勝 山梨学院に勝利し、喜ぶ千葉黎明の選手たち

センバツ『初』物語<2>

第97回選抜高校野球大会(3月18日開幕・甲子園)の出場校が24日に発表される。日刊スポーツでは「センバツ『初』物語」として、甲子園初出場を目指す注目校を全3回で紹介する。第2回は昨秋の関東大会で4強入りした千葉黎明。選手は全員、地元千葉で中学時代も無名の選手ばかり。雑草軍団が創部102年目で初の甲子園へ、吉報を待つ。

   ◇   ◇   ◇

昨秋の関東大会。千葉黎明の選手たちを見た観客から「中学生みたいなチームだな」と声がこぼれた。平均体重は67キロ。強豪校が並ぶ中、ベンチ入り選手の平均体重を比べても差は歴然だった。横浜(神奈川)78キロ、健大高崎(群馬)74キロ。準々決勝で対戦した山梨学院は74キロ。堅い守りで接戦に持ち込み4強入りした。山本大我主将(2年)は「自分たちの野球をすれば勝てると自信を持っていました」と、力強く話した。

21年12月に就任した中野大地監督(38)は勝利の要因を2つ挙げた。1つは「質」を高める野球を目指したこと。トレーニング技術の向上で選手たちの体は大きくなり、走攻守の技術も上がった。「でも野球の質は上がっていないと思う」。個の能力が低くても、質を高め束になって戦うチームを目指した。もう1つは、新基準の低反発バットの導入。「より緻密な野球になるはず」。細かいスキルを徹底的にたたき込めば勝機はあると確信した。

「守れて投げられる選手。そこに足があればいい。打撃力は一番後」。試合に出られなくても、練習への取り組み方、性格や存在感を重視する。背番号1の田代敬祐投手(2年)と米良康太投手(2年)は、中学時代1度も公式戦に出場していない。秋季関東大会のベンチ入り20人のうち、ほとんどが学校のある県内北東部出身の選手たちだ。

練習ではアウトカウント、イニング、点差を細かく想定して説明。声を荒らげることはなく、意見を言い合える関係性を選手たちと築いた。試合前には、中野監督が分析した相手チームの動画を全員で共有。相手のプレーに動じない。好機は必ずくると信じる選手たちは、慌てず地に足をつけ自分たちのプレーに徹した。「あきらめの悪い野球」をチームのモットーに掲げ、一塁への駆け抜け、全力疾走。意味のある声出し。「一喜一憂しないマインド作り」で隙のない守備と粘り強さを手に入れた。

「社会に出て活躍できる野球部でありたい。かっこつけているみたいですが」と笑う中野監督。甲子園は一番の社会勉強だ。吉報を大きな自信に変えて、雑草軍団が全国に挑戦する春がくる。【保坂淑子】

◆千葉黎明(ちばれいめい) 1923年(大12)、八街農林学園として創立の私学。野球部は24年創部。77年に八街学園、95年に千葉黎明に校名を変更。23年に学校創立100周年を迎えた。全校生徒数は940人。主な卒業生は俳優、声優の菅生隆之。所在地は千葉県八街市八街ほ625。吉田英雄校長。

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