阪神西勇輝投手(34)がロス仕込みの新フォームで進化を期す。甲子園室内で自主トレを公開。
チーム最年長選手は今オフ自主トレの内容を一新し、並々ならぬ覚悟で25年シーズンに臨む意気込みを明かした。「心から考え方を変えていこうと。結果が出なかったらやめるだけ。楽しみなシーズンと思っています」。
昨季は6勝7敗。12月に米ロサンゼルスに渡って約15日間、一から投球動作を学び直した。手本となる動画をあさり、多種多様なデータと向き合ってベストを研究。トレーニング方法なども教わりながら、フォームを見つめ直したという。「肌感や感性でやってきた。今は逆。技術が6、感覚が4くらい。良いバランスだと思います」。
試行錯誤の末、特に変化を加えた部分が、左膝の「屈曲と伸展」だ。踏み込みの際、いかに強く曲げ伸ばしてパワーを伝えられるか。「年齢を重ねると屈曲と伸展ができなくなってくる。それでスピードが落ちてくるのは明確にデータが出ている」。時折足元を確かめながら、この日も1球1球確認しながらキャッチボールに取り組んだ。
プロ17年目の35歳シーズン。培ったノウハウを継続すれば、一定の結果を出す自信もある。それでも変化に踏み切ったのは、貪欲に進化を求める本能だった。「闘志がすごい熱いので。熱いうちに自分を変化させてしっかり結果を出したい」。あと18に迫る1500奪三振も「投げていたらいける数字」と特別な意識はない。心身ともに生まれ変わった姿を春季キャンプで披露する。【波部俊之介】