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浦和実35年以上率いた辻川監督「行くことなく定年かと」昨秋浦学破りV 創部50年初甲子園なるか


埼玉県の浦和実業高校が第97回選抜高校野球大会での甲子園初出場を目指しています。浦和実業はこれまで関連大会成績が「3勝50敗」と苦しい戦いを続けてきた強敵・浦和学院に勝利し、昨秋の埼玉大会で初優勝しました。また、関東大会では初のベスト4入りを果たし、大きな飛躍を見せました。同校の辻川正彦監督は30年以上監督を務めており、これまで何度か甲子園出場に挑むも惜しくも届かなかった過去を持つ。埼玉大会ではノーシードから勝ち上がり、先発投手の石戸颯汰が大活躍、2安打完封でチームを初制覇に導いた。この結果、OBも期待する中、センバツ初出場が確実視されています。

トレーニングに励む浦和実業の部員たち(撮影・平山連)

センバツ『初』物語<1>

第97回選抜高校野球大会(3月18日開幕・甲子園)の出場校が24日に発表される。日刊スポーツでは「センバツ『初』物語」として、甲子園初出場を目指す注目校を全3回で紹介する。第1回は浦和実(埼玉)。「3勝50敗」とこれまで苦汁をなめてきた難敵・浦和学院から勝利を挙げ、昨秋の埼玉大会で初優勝。関東大会初のベスト4入りを果たした。創部50年の節目に吉報は届くか。

   ◇   ◇   ◇

激戦区・埼玉を勝ち上がるのは容易ではない。浦和実の辻川正彦監督(59)は、難しさを痛感してきた。35年以上率い「春と夏を通じ4回ほど甲子園に行けるかなと思ったことがありましたけど、あと1歩届かなかった。気づけば4月で還暦。甲子園に行くことなく、定年を迎えるのかなと思ってたよ」と率直に語る。

高い壁として立ちはだかったのが、小島和哉(現ロッテ)を擁し13年センバツ制覇した浦和学院だ。春夏合わせ26回の甲子園出場を誇る名門との対戦戦績は「3勝50敗」(辻川監督)。苦い経験を何度も味わった。同じ「浦和」の名を冠し、拠点のグラウンドは目と鼻の先。練習中に近隣から威勢のいい声が聞こえるため、常に意識せざるを得ない存在だ。

打倒浦和学院へ-。新チームになり秋の公式戦までの1カ月半の間で練習試合を30試合行い、東海大菅生、国士舘(以上、東京)や中央学院(千葉)など強豪校を次々と撃破。「今の2年生たちは、接戦になっても俺たちはやれるんだという自信を深めている」(辻川監督)。精神的にたくましくなった。

埼玉大会ではノーシードから勝ち上がり、準々決勝で対戦が実現した。試合前に主将の小野蓮外野手(2年)が「浦学は全国から選手が集まるエリート集団。気負わず立ち向かい球場全体を黙らせよう」と鼓舞すると、先発左腕の石戸颯汰投手(2年)が応えた。右膝をアゴの高さまで上げる独特の投法がボールの出所を見づらくし、チェンジアップで惑わせ7回2死まで完全投球。2安打完封に抑え込んだ。昨秋の公式戦防御率0・72をマークした左腕の快投で埼玉初制覇、関東大会は創部49年で初の4強入りと大躍進。センバツ初出場が確実となった。

ОBたちも待ち望む瞬間が刻々と近づいてきた。父も浦和実OBの伊藤龍英内野手(2年)は「野球部の歴史をよく聞かされてました。関東大会が終わった後には『浦実が甲子園に行けるなんてなぁ~』と喜んでいました」。父の思いも背負って練習に励む。

運命の日が、迫る。辻川監督は「(昨秋の関東大会で敗れた)横浜戦から今までが本当に長い。正式発表が早く来てほしい」と、センバツ切符が待ち遠しくてたまらない。もちろん甲子園出場だけで終わるつもりはなく「校歌を歌わせてあげたいね」。新たな夢に向かって、吉報を待つ。【平山連】

◆浦和実 起源は1946年(昭21)に創設された九里珠算研究塾。浦和実業専門学院などを経て、75年に現校名に改称。普通科と商業科に分かれ、2年次には全生徒がハワイへ短期留学する。野球部は75年創部で、甲子園出場なし。部員は51人(マネジャー含む)。OBにタレントのイジリー岡田や西武豆田ら。所在地は、さいたま市南区文蔵3の9の1。岡田慎一校長。

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