えっ…もう150キロ!? 阪神育成ドラフト1位の最速159キロ右腕、工藤泰成投手(23=四国IL・徳島)が入団後初ブルペンで驚異の150・5キロを計測した。17日、鳴尾浜で新人合同自主トレに参加。平田2軍監督らが見守る中で捕手を立たせて20球を投じ、潜在能力の高さを披露した。ただ、本人は「今年初の傾斜だったので、感覚もあまり良くなかったんですけど、これからかなと思います」と冷静だった。
1月半ばでの150キロ計測は2年目以降の選手を含めてもレアケースだ。独立リーグ時代から同時期での150キロ以上計測は通常運転だったという。ベンチプレスのMAX140キロを誇る筋骨隆々の右腕は「そのためにトレーニングをしているんで、そんなに驚くことではないです」とサラリ。平田2軍監督は「馬力があるわな。150キロ以上投げる雰囲気は持っているよね」と目を細めた。
理想の直球は藤川監督の火の玉ストレートだ。160キロ超えを目標に掲げる中で「当てられない150キロの方がプロ野球では大事。質、回転数、伸びだったりをもっと上げていけるようにすれば近づけると思います」と青写真を描く。「育成なんでアピールしてナンボ。ブルペン、キャンプでもどんどんアピールしていきたいです」。自慢の筋肉をフルに生かした「虎のマッチョマン」の剛球から目が離せない。【古財稜明】