昨季限りで現役を引退したサッカー元日本代表の伊東輝悦氏(50)が、今季からJ1に昇格する清水エスパルスのスクールコーチングスタッフに就任することが16日、分かった。運営や育成年代の強化、普及などに携わるアンバサダーも兼任する。17日にもクラブから正式発表される。
清水に「テル」が帰ってくる。伊東氏は昨季限りで現役を引退。93年の開幕からJリーグ一筋32年間の選手生活にピリオドを打った。引退後については「何も決まっていない」と話していたが、昨年末までに清水が打診。退団した2010年以来15年ぶりの“古巣復帰”が実現する。
現役生活では計5クラブ、J1からJ3までの全カテゴリーでプレーした。東海大一高卒業後に加入した清水では、自身最長となる18年間在籍。地元への思いも強く、「サッカーを通じていろんなことを学んだと思うし、それをいい形で返していきたい」と語っていた。
選手を育てながら強化する育成型クラブを目指す中で、清水の伝統を知る伊東氏が復帰するメリットは大きい。清水で生まれ育ったレジェンドが、地元クラブで第2のサッカー人生をスタートさせる。
◆伊東輝悦(いとう・てるよし)1974年(昭49)8月31日、静岡県生まれ。東海大一高(現東海大静岡翔洋)から93年に清水入り。甲府、長野、秋田でプレーし、17年から沼津でプレー。96年アトランタ五輪では強豪ブラジルから決勝点を挙げる「マイアミの奇跡」を起こす。日本代表では98年W杯フランス大会に出場。国際Aマッチ通算27試合。Jリーグ通算561試合30得点。24年シーズン限りで現役引退。168センチ、70キロ。血液型B。家族は夫人と長男。愛称テル。