日本ハム栗山英樹CBO(63)が15日、都内で自身の著作「栗山英樹の思考」「監督の財産」出版記念トーク&サイン会に出席し、高卒で異例の米挑戦となる桐朋(東京)・森井翔太郎内野手(3年)に言及した。
最速153キロの右腕で、高校通算45本塁打の森井は、契約金150万ドル(約2億3300万円)でアスレチックスとマイナー契約。米9球団が争奪戦を繰り広げた。
栗山CBOも森井のプレーは過去にチェック。「志は素晴らしいことだし、いろんな進み方があっていい。ぜひ頑張ってもらいたい」とエールを送った。
一方で、超高校級の逸材が海外へ流出した現実に言及。森井の挑戦を後押しした上で「すべての可能性に挑戦する日本人が世界に出ていくのはすごくいいこと。ただ、その選択肢として、我々ファイターズも、『世界と比べてファイターズなんだ』って思ってもらえるようなチームを作るしかない」と話した。さらに「メジャー30球団、日本の12球団。(合わせて)42球団の中で『ここ(日本)を最初に選びます』という。アメリカの選手が日本を選ぶっていう、そういう風にならなければいけない。夢かもしれないけど、その大義を持ってやっていきたい」と展望を語った。
日本の野球を盛り上げる必要性を強調。今オフも佐々木朗希投手(23)や小笠原慎之介投手(27)らが、ポスティングシステムでメジャー移籍を目指す。海外志向が年々強くなる時代に「だからこそ日本の野球をもっと盛り上げるように、1人1人の選手の才能をもっと輝かせる。世界に通用する選手をつくる。(選手の)発掘も含めて我々がやらなきゃいけないことはいっぱいある」と、自身に言い聞かせた。