左膝前十字靱帯(じんたい)と半月板の損傷のリハビリに励むヤクルト塩見泰隆が“帝京魂”に心を揺さぶられ復活する。13日、埼玉・戸田球場でダッシュ、外野ノックと軽快にこなした。照準を合わせる開幕スタメンに向け「こんなに順調でいいのかなというぐらい。ワクワクの気持ちが大きい」と昨年5月の手術から着実な回復ぶりを強調した。
母校の快挙から得た活力が復活を後押しする。帝京大がラグビー全国大学選手権で4連覇を達成。「刺激を受けます。マインドとか大学でもすごかった」。自身が在学中の4年間も、ラグビー部は全国の頂点に立ち続けた。規律を重んじながら、個々が高いモチベーションで努力を重ねる姿に触発されていた。
今年の干支(えと)はへび。脱皮を繰り返すことから復活と再生の象徴とされる。「そういう年に。もっと出力は上がるが、ちょっと抑えながらやっている」と慎重にステップを踏みつつ今季への火を宿らせた。