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【広島】中村奨成2年連続護摩行で弱い自分と決別「もっと強い気持ちを持てるようになれば」


広島カープの中村奨成外野手(25)は、鹿児島の最福寺で護摩行に参加し、自身の弱さや悔しさを焼き尽くすことを願った。中村選手は昨年初めてこの行に参加し、今年も進んで試練を受けた。昨シーズンは自己最多の70打席に立ちながら打率.145、0本塁打、1打点に終わった。1軍では結果を出せずに2軍との間を行き来したことから、「精神的に強くならなければ」と決意し、護摩行を通じて精神の強化を図った。彼はチームの中での立場を確立するため、より安定した成績を求めて今後も努力を続ける決意を固めている。

護摩行の臨み、炎の前で不動真言を唱える広島中村奨成外野手(撮影・前原淳)=2025年1月9日、鹿児島・最福寺

広島中村奨成外野手(25)は9日、鹿児島市内の最福寺で護摩行に臨んだ。自身への弱さや悔しさを焼き尽くすように、目の前で約3メートル燃えさかる炎に向かって不動真言の叫びつづけた。

昨年初めて参加し、苦しさや怖さを知った。それでも今年も志願した。「変わるきっかけを会沢さん、堂林さんにいただいた。1年で終わっていたら、違うなと。今年も変わりたい一心で、参加させていただきました」。昨季、何度も2軍降格を味わったが、そのたびに自らを奮い立たせて再昇格を勝ち取ってきた。だが、自己最多の70打席に立ちながら打率1割4分5厘、0本塁打、1打点に終わった。チャンスがなかったわけではない。チャンスをつかめなかったのだ。

2軍では8本塁打、長打率4割7分4厘も、1軍では長打率1割7分4厘にとどまり、3年連続本塁打なしに終わった。「1軍と2軍の差は余裕だと思っていて。1軍になると“打たなきゃ”とか“打たないと2軍に落とされる”とか、そういう感情がどこかあったと思う。精神的にもっと強い気持ちを持てるようになれば、ちょっと変わって来るかなと思う」。1軍では打席での割り切りや読みができず、はやる気持ちが空回りした。

打撃センスはチームメートも認めるところだが、殻を破れないまま8年目を迎える。「精神的に強くないとガッと入って行くこともできない。そうところで変わっていけるように参加させてもらいました」。外野の一角を狙うのではなく、広島外野陣のトップを目指す。中村奨は静かに闘志を燃やしている。

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