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【神戸】3連覇目指して始動 震災30年に吉田孝行監督「今季もタイトル取れるよう頑張るだけ」


ヴィッセル神戸は今季の初練習を開始し、吉田孝行監督の指導のもと、選手たちはパスの質を重視するなど、基礎固めに取り組んでいる。主力選手の山口蛍と菊池流帆の移籍により、今いる選手たちの力を引き上げる必要があるとし、吉田監督はチーム基礎への回帰を重視。「富士フイルムスーパーカップ」に向けた準備のため、通常よりも短い期間で集中的な戦術トレーニングを予定している。神戸震災から30年の節目に向け、クラブと共に成長し、人々に勇気を与える存在になることを目指している。

始動日の練習を笑顔で見守るヴィッセル神戸の吉田孝行監督(撮影・永田淳)

ヴィッセル神戸は8日、神戸市内のいぶきの森球技場で今季の初練習を行った。

ミーティングを終えてピッチに姿を現した選手たちは、鳥かごやパス&コントロールのメニューを行い、今季も指揮を執る吉田孝行監督(47)からは「パスの質にこだわって」などと声が飛んだ。

取材に応じた吉田監督はミーティングで「少ない人数だが、しっかりとみんなが戦えるように、チームとして基準をしっかりできるように」と声をかけたといい、チームづくりについて「去年までやっていたベースに戻さないといけない。まずはその作業から」と話した。J2のVファーレン長崎へ移籍したMF山口蛍(34)、FC町田ゼルビアへ移籍したDF菊池流帆(28)が抜けた影響には「戦力的には相当痛いが、今いる選手たちをしっかりと見ていきたい」とし、現有戦力の引き上げの必要性を口にした。

例年は始動から最初の公式戦までは約6週で考えているが、今季は2月8日にサンフレッチェ広島と戦う富士フイルムスーパーカップ(国立)まで4週間半となる。そのため、1月17日からの沖縄キャンプでは、序盤から戦術面に取り組む考え。リーグ3連覇とアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)制覇という今季の目標に向け、神戸は早い段階でハードに戦える体と頭の状態を整えていく。

この日不在だったFWジェアン・パトリッキ(27)、DFマテウス・トゥーレル(25)は近日中に来日して合流。新加入のDFカエターノ(25)はビザ取得を待って加わる予定となっている。

今年は1月17日で阪神・淡路大震災から30年という節目の年。指揮官は「震災とともに立ち上がっていったクラブでもあるし、見てる人に勇気を与えられるような存在にならないといけない。しっかりトレーニングして、今季もまたタイトルを取れるように頑張るだけ」と話し、今季も神戸の希望となる戦いを見せることを約束した。【永田淳】

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