マリナーズは12月31日(日本時間1月1日)、メジャーで12年間プレーしたレニー・ランドル元内野手が75歳で死去したと発表した。長男のブラッドリー氏によると、カリフォルニア州ムリエタの自宅で12月29日(同30日)に息を引き取ったという。死因については、家族が公表しないとしている。
ランドル氏は1971年にワシントン・セネターズでメジャーデビューし、レンジャーズ、メッツ、ヤンキース、カブス、マリナーズの5球団で12年プレー。通算打率2割5分7厘、27本塁打、322打点、488得点、156盗塁をマークした。
そのフィールドでの働き以上に、野球史に残る劇的な場面に何度もからんだことで知られた選手だった。例えば1974年6月4日にクリーブランドで行われたインディアンス-レンジャーズ戦では「ビール10セントの日」だったため泥酔した大勢のファンが試合中にグラウンドになだれ込む大暴動が起きており、その試合に出場。77年7月13日にニューヨークのメッツの本拠地シェイスタジアムが突然停電したときは、ちょうど打席に立っていた。レンジャーズに所属していた77年3月には、当時のルケーシー監督を3回殴って大けがを負わせ、直後にトレードに出されている。5カ国語を話し、スタンダップコメディーが特技というユニークなキャラクターで「野球界で最も面白い男」と呼ばれていた。