バルセロナ第10商業裁判所は27日、バルセロナが今季後半戦に向け、スペイン代表MFダニ・オルモ(26)とスペイン人FWパウ・ビクトル(23)をスペインリーグに暫定措置的に選手登録できるように求めていた件を却下した。
バルセロナは今夏、ライプチヒからダニ・オルモを移籍金4700万ユーロ(約75億2000万円)プラス出来高で獲得。しかし、依然として続く財政難によりサラリーキャップ(選手の契約年数に合わせて分割された移籍金や年俸などの限度額)の問題を抱えていたため、最終的にクリステンセンがアキレス腱(けん)のけがで長期離脱したことで8月下旬に選手登録にこぎつけた。
だが、クリステンセンが近々復帰する予定のため、これが有効なのは今月31日まで。バルセロナはこの問題をナイキと巨額の契約延長に合意したことでクリアし、ダニ・オルモおよび同じ状況のパウ・ビクトルを後半戦も引き続き選手登録できると考えていたが、スペインリーグに認められなかった。そのため裁判に踏み切ったものの、第10商業裁判所に却下されたため、フリック監督は現時点でこの2人を起用できない。
また、ダニ・オルモの契約には後半戦で選手登録できなかった場合、フリーで移籍できる条項が含まれているとスペイン紙ムンド・デポルティボが伝えている。すなわち、バルセロナは大みそかまでにこの問題を解決できなければ、高額な移籍金で獲得した選手を無料で他のクラブに手放す可能性がある。(高橋智行通信員)