ヤクルト高津臣吾監督(56)が「1番塩見」を一番欲した。「1番は、いや塩見がいるのが、ダジャレじゃないけど一番いい」。冗談っぽく笑ったが、明確な理由がある。「足あって長打力あって、得点圏でもいいバッティングするわけなので、相手からしたらすごく嫌なバッターだと思う」と言い、「大きな存在であることは間違いない」。リードオフマンの復活を切に願った。
塩見は5月11日巨人戦(神宮)の1回に、内野ゴロで一塁を駆け抜けた際に負傷。翌12日に左膝の前十字靱帯(じんたい)損傷、半月板損傷と診断された。そこまで主に1番で31試合出場し、打率2割6分7厘、3本塁打、8打点と切り込み隊長の役割を担っていたが、長期離脱を余儀なくされた。ただ、懸命なリハビリの末に現在は9割程度まで回復している。
21年には史上71人目のサイクル安打を達成。同年、22年には2桁本塁打、20盗塁以上をマーク。攻撃の起点として存在感を示していた。昨季も3度の故障で51試合出場にとどまり、ここ2年は不本意なシーズンを過ごしている。それだけに高津監督は「どういう状態でキャンプ、シーズンに入っていけるかっていうのも、非常に大きなポイント」と“イチバン”塩見を待っている。