<記者の目>
積年の思いを貫き続けた菅野智之投手(35)の姿勢が16日(日本時間17日)、オリオールズ入りで決着した。
11年オフのドラフト後、「浪人」を経て、巨人入りした菅野にとって、メジャーは、最終的に目指してきた場所だった。
最終的な決断まで紆余(うよ)曲折だったことは想像に難くない。東海大卒業後は、米アリゾナ州に単身乗り込み、孤独なトレーニングを継続していた。その当時から、将来的な米挑戦を意識し、他のメジャーリーガーと一緒に体を鍛え、気持ちを高めていた。その1年後、巨人に入団。日本球界のみならず、WBCなどでも結果を残しつつ、いつかは米球界へ挑む姿勢を、常に忘れることはなかったに違いない。
現在35歳で1年契約。今後の保証はなくとも、未来へ挑戦しようとする姿勢は、「浪人」時代と変わっていない。【MLB担当=四竈衛】