巨人が楽天から自由契約となった田中将大投手(36)と契約で基本合意したことが16日、分かった。また、前中日ライデル・マルティネス投手(28)との契約合意を発表した。日米通算197勝のスターとセーブ王2度のクローザー。13年ぶり日本一奪回に向け、今季12球団トップのチーム防御率2・49だった投手陣のさらなる整備を着々と進める。
◇ ◇ ◇
巨人マー君が誕生する。巨人が獲得調査していた田中将と基本合意に至った。今季推定年俸2億6000万円から減額制限(年俸1億円超は40%)を超える来季年俸を提示され、みずから自由契約を選択。11月24日に楽天電撃退団が発表されてから約3週間がたち、今オフのプロ野球界最大の関心事項が決着した。
今季セ・リーグ最多15勝の菅野が海外FA権を行使し、メジャーに挑戦する。リーグ制覇の原動力となった右腕の穴を埋めるピースとして期待される。戸郷、山崎伊、井上ら先発陣は20代が中心。日米通算197勝の田中将の存在は、生きる教材となり、また精神的な柱となる。08年北京五輪、09年、13年WBCと、侍ジャパンで共闘した阿部監督も「実績があるから、やっぱりうちは若い投手が多いし、そういう面でも必要なのかなっていうのは。俺はたぶん(いいときの状態に)戻ると思う」と復活の期待感を口にしていた。
昨秋に右肘のクリーニング手術を受けた田中将は今季、1軍で1試合の登板だった。プロ18年目で初の未勝利に終わったが、「体は元気です」と話していた。坂本とは兵庫県伊丹市の軟式少年野球チーム「昆陽里タイガース」でバッテリーを組んでいた。投打の現役レジェンドが再び同じユニホームに袖を通すことになった。通算200勝にはあと3勝。伝統球団の一員として、節目の大記録にも向かっていく。