<スコットランドリーグ杯>◇15日(日本時間16日)◇英グラスゴー◇決勝
日本代表トリオのFW前田大然(27)FW古橋亨梧(29)MF旗手怜央(27)を擁するセルティックが2季ぶり22度目の優勝を果たした。レンジャーズを相手に、延長を終えて3-3からのPK戦を5-4で制した。前田と旗手はフル出場、古橋は後半31分までプレー。中でも前田は1得点に加え、PK戦の最終5人目でもシュートを決めてチームを優勝に導いた。
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前田が異次元のスピードからゴールを奪って見せた。後半15分、相手選手が頭で味方に落としたボールだった。相手も驚く鋭い出足で、つま先でボールをカット。浮き球となったが巧みなコントロールから持ち出し、左足で鋭くゴールネットを揺らした。まるで忍者のようなだった。
延長まで120分間を走り抜き、PK戦でも最終5人目で成功。その無敵のタフネスぶりには誰もが信頼を寄せる。試合後は家族でピッチに立って喜んだ。現在のモチベーションは「家族」だと明かす。地元紙ヘラルドに対し「僕が成し遂げることはすべて子どもたちのため。特に息子はサッカーを理解し、どうプレーするのか僕を見ている。僕は彼を笑顔にさせるのが好きなんだ」と語っている。
前田にとって家族は「ガソリン」だ。娘の要望でトレードマークだったそり上げ頭をやめ、おしゃれな短髪に変えた。パパを見つめる熱視線が、スピードスターの背中を押し続ける。