小さなことからコツコツと-。日本ハム田中正義投手(30)が“地味練”継続で来季の胴上げ投手に上り詰める。15日、エスコンフィールドで行われたイベントに出演。今オフも昨年と同じ自主トレ内容を続けて実力を上積みし、来季の目標は60試合登板と防御率1点台と掲げた。信頼もコツコツ積み重ねて日本一を決めるマウンドに立つことを思い描いた。
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田中正は力強く言った。新庄監督から自身とともに開幕ダブル守護神に指名された斎藤に河野を加えたブルペントリオで参加したトークショーのラスト。詰めかけたファンへ宣言した。
田中正 来年はリーグ優勝、日本一だけを考えて腕を振っていきます。エスコンで日本シリーズをお見せして、みんなで喜びを分かち合えるようにします。
最高のシナリオは本拠地で日本一を決めること。その胴上げ投手への意欲は「自分がどうしても最後に、という強烈な気持ちはない」が、「結果的にそうなれたら、すごくいい景色になる」。指揮官が起用したくなるボールをシーズン通して投げ続けるために今オフも「練習するだけ」だ。
ただ、特別なことはしない。「今までの継続で上積みできるように」とトレーニング面などで新たな取り組みは封印。食事面も「何かを我慢している感じはない」。揚げ物を食べ過ぎないなどはあるが過度な制限はなし。2年連続で20セーブ以上と結果を残せたオフの取り組みは変えない。
田中正 継続することが一番大事。(劇的に変われる)魔法はないんで。うまくいかない時は劇的な解決方法を求めがちですけど、1個1個を積み重ねるしかない。地味なことを積み重ねるしかない。
今オフも地道にレベルアップを図り、来季は「優勝するなら60試合くらい投げないとダメ。防御率も1点台」と目標を掲げた。この2つがクリアできれば「自然と30、40セーブと数字が付いてくる」。そうなれば、日本一を決めるマウンドにも田中正が上がっているはずだ。【木下大輔】