川崎フロンターレの監督を今季限りで退任した鬼木達氏(50)が12日、神奈川・川崎市役所で、川崎市の福田紀彦市長(54)を表敬訪問し、市長の「失言」を優しくフォローした。
鬼木氏は、17年に監督就任後、8シーズンで7つのタイトルを獲得するなどして川崎市の発展に大きく貢献。その功績をたたえられて、川崎市民特別賞を受賞した。表彰状などを受け取った後に、福田市長が「フロンターレの伝統というか、1回フロンターレに在籍した選手やスタッフの皆さんっていつまで経ってもフロンターレファミリーじゃないですか。鬼木さんもこれから鹿島に行かれて…」と正式発表の約1時間前に新天地の名を口にした。周囲から笑いが起きると、何かを察した市長は「え…出て(ない?)…」と顔面蒼白(そうはく)に。鬼木監督は「まだ出てないです…」と笑顔で返した。
汗が止まらない福田市長は「なかったことにしてください…。うそでしょ…こんな失態をやったのは初めて。大問題発言ですよ」と動揺。鬼木監督はまたしても「ほぼほぼ(報道が)出ていますから。全然大丈夫です。いや~緊張感ありますね」と笑いに変えていた。
この日の午後3時に鬼木氏の鹿島アントラーズ新監督就任が発表された。