ロッテからポスティングシステムでのメジャー移籍を目指す佐々木朗希投手(23)の代理人を務めるジョエル・ウルフ氏が10日(日本時間11日)、ダラスで開催されているウインターミーティングで会見し、佐々木に関する質問に答えた。
佐々木が移籍先を決めるにあたって重視しているポイントを問われると「完全にはわからない。なぜなら、私が彼と知り合ってからまだ2年ちょっとで、これまでのやりとりではポスティングが実現するかどうかが最大の問題だった」と前置きした上で「私が言える範囲では、彼が今年に限らず過去を含めたチームの成績や全体的な成功を気にかけているということ。彼はメジャーの試合をよく見ているし、WBCのチームメートの試合にも注目している。ロッテでも外国人選手にチーム環境や投手育成について多くの質問をしていた」と、成績や育成を含めた総合的な観点でチームを見ていると明かした。
また、佐々木の移籍先として有力候補に挙がっているドジャースとの密約説などが取り沙汰されたが、それらには「朗希の状況についてはメディア、MLB、NPBでさまざまな議論があった。すでに契約が決まっているなどのうわさが出たが、それらは全てうそ。ただし、MLBはこのプロセスが全てのチームにとって公平であることを確かめるため、多くの関係者に話を聞いて調査し、公平性を確認した」と、完全に否定した。
また、佐々木と日本メディアとの関係にも言及。「彼は若い時からMLBでのプレーを望んでいたが、日本ではそれが敬意を欠き、慣習に逆らう行為とみなされることから、日本のメディアは彼に対して多くの否定的な報道をしてきた。そして多くの人がそれに同調し、彼と彼の家族について誤った情報を流し、彼の精神状態に非常に悪影響を与えた」と指摘。「彼がこれまでメディア関連であまり良い経験をしていないことを考えれば、より小規模なチームの方が彼にとっては有益かもしれないが、実際に彼がどう見ているかはわからない」と、これまでの経緯を踏まえればニューヨークやロサンゼルスのような大都市ではなく、スモールマーケットのチームと契約する可能性もあるとした。