“テレサ・テンイズム”で25年も爆発する。日本ハム郡司裕也捕手(26)が4日、北海道・北広島市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3700万円増となる5500万円でサインした。自身初めて規定打席に到達し、打率2割5分6厘、12本塁打、49打点とすべて自己最高。今季は三塁に挑戦して結果を残したが、来季は守備位置にこだわらず、「時の流れに身をまかせ」てポジションをつかむ。
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心も体も「ほくほく郡司」だ。成績はもちろんだが、球団からは“陰”の部分を評価された。「チームバッティングや献身的な姿勢だったり、見えない部分も評価してもらった。ありがたかった」と感謝した。
昇給分は、ささやかなぜいたくに充てる。「飲食店でドリンクバーを頼んでみたり…ミラノ風ドリアに半熟卵を乗せたり…そういう感じじゃないですかね」。おごることのない、かわいらしい“ご褒美”が、25年のエネルギーになる。
ファンフェスでは新庄監督が、三塁のほか、一塁、左翼で守備位置が重なる野村を「開幕4番」に指名した。今季は自ら三塁に挑戦してブレークしたが、「時の流れに身をまかせる…というか、そこは運任せですかね。誰かが悪くなった時に当てはめられるのは僕。打ち続ければ、どこかでは出られる。やれることをやって、あとは首脳陣に委ねようかなと思ってます」。昭和の名曲になぞらえ心境を口にした。
CSで課題と感じた長打力を上げるため、シーズン終了後には動作解析を使ってスイングを改良している。タイミングをずらされるとゴロになりやすいのが修正点。「下半身の動き方をちょっと工夫したり、スタンスを広げて地面から受ける力の方向を斜めにするとか。そういうことで、軌道がボールに対して平行に入っていくというイメージ」。準備着々。いまは野球しか、見えないの~。【永野高輔】