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【解説】C大阪清武弘嗣の大分復帰はクラブがリスペクトした上での結論、初J2も商品価値高める好機


元日本代表MFの清武弘嗣が、セレッソ大阪から大分トリニータに16年ぶりに完全移籍します。清武は近年、けがによる出場機会の減少が続いており、新たな環境での活躍が期待されます。彼の技術と経験は、若手選手に多大な影響を与えています。セレッソ大阪は新たにアーサー・パパス氏を監督に迎えることが決まり、チームの戦術に変化が見られる予定です。清武の移籍は、大分トリニータにとってJ2での競争力向上となり、商品価値を高める重要な一歩です。

清武弘嗣(2024年5月11日撮影)

セレッソ大阪が保有権を持ち、現在サガン鳥栖に期限付き移籍中の元日本代表MF清武弘嗣(35)が、来季は16年ぶりに古巣のJ2大分トリニータに完全移籍で電撃復帰することが3日、分かった。近く正式発表される。

   ◇   ◇   ◇

C大阪は来季、クラブ初のオーストラリア人、アーサー・パパス氏(44)の監督就任が決定的。今季で退団する小菊監督に続き、ハイプレスハイラインの強度の高いプレーが継承されるとみられる。

クラブは計10年にわたってタイトル獲得などに貢献してきた清武の実績をリスペクトしつつ、今季で契約満了の結論に至った。23年はわずか2試合の出場に終わり、24年は複数年契約が当然だった清武でさえ1年契約に変更。総合的に考えても本人が一番、この日が来ることを予期していたはずだ。

清武が長年、残した功績は称賛されるべきだ。昨年まで主将を5年連続で務め、心身とも120%の力を求められた。焦って復帰してはけがを再発。それでも来季の新主将候補、パリ五輪代表DF西尾は「選手、人として学ぶことはたくさんあった。初めて尊敬できる人がキヨ君だった」と話したことがある。後輩に与えた影響は大きい。

かつて1億円を超えていた推定年俸は、近年は下がり、大分では3000万円以下が予想される。23年の人件費を比べれば、大分は約8億円でC大阪は約20億円。初のJ2だが清武が活躍することで、商品価値をよりアピールできる舞台になるはずだ。【横田和幸】

◆故障に泣かされた近年の清武 22年3月は両脚のハムストリング(太もも裏)筋損傷で全治3~4週間と診断された。同年6月には、左足リスフラン靱帯(じんたい)損傷。試合中に左足首付近を激しくひねり、長期離脱へ。23年も2月に左太もも裏を負傷し、復帰即再発させ、手術を受けるという悪循環。22年までは毎年、20~30試合前後に出場してきた大黒柱が先発の座を失う形となった。

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