一丁締め王に、おれはなるっ!! 日本ハム奈良間大己内野手(24)が3日、北海道北広島市内の球団事務所で、年俸1200万円から500万円増の1700万円で契約更改した。今季は試合後の一丁締め担当として球団にも評価された。だが、自身が活躍していないときの盛り上がり具合に「(音量単位)デシベルが足りない」と猛省。来季は今季一度も立てなかったお立ち台&一丁締めの、ダブル達成を狙う。(金額は推定)
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試合中だって盛り上げたい。それが奈良間の本心だ。2年目の今季は昨季を25試合上回る90試合に出場も、打率は昨季の2割4分3厘から1割8分へと低迷。主に守備からの出場が多く、打席数も昨季から46減って150にとどまった。「悔しいシーズン。一番は打撃。悪いときの方が多かった。最低ラインまでは上げていけなかった」と反省した。
一方で、“一丁締め担当”としては定着した。勝利の後「お~つかれさまどぇ~す!」の雄たけびで、スタンドを一体化させる“統率力”が光った。球団からも「明るくやってくれた。ムードメーカー」と評価された。3年目に向け「最初から出て9回守って一丁締めがあれば。そこまでできるシーズンにしたい」と、完璧な状況をつくっての“締め”を思い描いた。
今季の寂しい体験が、その思いを強くさせた。一丁締めを繰り返すうちに、微妙な空気を感じる日もあった。「(全体の声量の)デシベルですね。何デシベルかは分かりませんが、ファンの方の声次第。活躍した人がいったら盛り上がるじゃないですか。僕は活躍もしないで行ってたんで…」。試合中も主役になることが不可欠だと思い知らされた。
オフの取り組みのメインは打撃力アップになる。「単打だけではなく二塁打、あるいはホームランをたくさん打ちたい。基礎的なパワーアップと、その次は技術、角度が大事になってくる。そういうところをやっていきたい」。一丁締めについては「やる人が増えたら盛り上がる。イソさん(五十幡)が殻を破ってくれたら僕の中ではうれしい。大型ビジョンにデシベル表記できるか? 球団に伝えてみます」。自身の強化と“一丁締め補強”も視野に入れ、来季に備える。【永野高輔】