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【札幌】史上ワースト5度目のJ2降格「残念」適地移動中に悲報、負傷者続出に夏冬の補強に苦戦


北海道コンサドーレ札幌が、2023年シーズンの第37節を目前に、J2降格が決定しました。これはクラブにとって5度目の降格で、Jリーグのワースト記録を更新します。現在の順位は19位で、勝ち点差6で柏レイソルがヴィッセル神戸との試合で引き分けたため、残留圏(17位以上)に浮上する可能性が消えました。札幌は今季、主力選手の流出や補強の失敗、開幕前の負傷者続出など、複数の要因で苦戦していました。監督のペトロビッチは、2018年からチームを指揮していましたが、来季以降の指揮を退くことが決まっています。新監督の選定は最終候補に絞られており、近日中に正式決定される見込みです。

広島戦前日練習を終え、クラブハウスに戻る札幌ペトロビッチ監(撮影・保坂果那)

北海道コンサドーレ札幌が、今季2試合を残してJ2に降格した。16年以来9年ぶり。8勝10分け18敗の19位で第37節を迎える前日に、勝ち点差6だった柏レイソルがヴィッセル神戸との試合で勝ち点1を積み増したため、残留圏(17位以上)への浮上が不可能となった。降格5度目はリーグワースト記録を更新した。

札幌のJ2降格は、今季ラスト2戦を迎える前に確定した。勝ち点6差だった柏が神戸と引き分け、残留圏(17位以内)浮上が不可能となった。チームは、いちるの望みに賭けていた。この日、宮の沢で雪が降る中、広島戦に向け前日練習を行った後、メンバーは敵地へ移動。命運を左右する柏の試合結果を、無情にも機内で知ることになった。

ペトロビッチ監督は出発前に「柏が神戸と、どのような戦いをするのか。結果次第で明日(1日広島戦)がどうなるか、どういう位置付けになるか変わる」と、わずかな希望を信じたものの願いは届かない。主将MF荒野は「残念という思いが強い」。代表取締役GMの三上氏も文面で謝罪した。

クラブ最長を更新する9季目のJ1を、守れなかった。昨年オフにDF田中駿汰がC大阪へ完全移籍するなど主力が複数流出。補強も難航した。オファーした選手の獲得がかなわず、昨年12月の時点で既に現場の選手から「補強がうまくいっていない。厳しい環境になると思う」と編成を不安視する声も挙がっていた。

さらに開幕前のキャンプ負傷者が続出。第2節の鳥栖戦ではトップチーム所属29選手のうち10人も離脱の危機的状況に陥るなど、戦力がそろうまで低迷した。

夏にスポンサーの協力を得て大型補強に乗り出し、最終的に7選手が加入。5~7月に8連敗した後は6勝5分け3敗と盛り返したが、前半戦の結果が大きく響き、逆転残留には及ばなかった。期待された外国人ストライカーたちが指揮官の信頼を得られなかった。

史上ワースト5度目の降格。かつて「エレベータークラブ」とやゆされ昇降格を繰り返したが、近年は18年の4位を最高位に17~24年まで8季連続でJ1。定着の功労者で18年から指揮したペトロビッチ監督は退任する。来季は新体制で9年ぶりにJ2で戦い、最短1年での復帰を目指す。新監督は最終候補に絞られており、近日中に正式決定する見込みだ。【保坂果那】

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