<明治安田J1:町田1-0京都>◇第37節◇30日◇Gスタ
FC町田ゼルビアの昌子源が、ホーム最終戦の試合後のセレモニーであいさつし、ファン・サポーターへの感謝の思いを熱く伝えた。
あいさつの途中、今季の町田が志向する戦術やロングスロー、その備品を巡って賛否が渦巻いたことにも「さまざまな意見がありました」という表現で触れ、そういう中でも堂々と応援するサポーターの姿への尊敬の念を言葉として送った。
日本代表としてワールドカップの舞台でも活躍した主将の堂々とした言動は、感動的なものだった。
その昌子のあいさつは次の通り。
「チームにとって初のJ1挑戦、シーズンが始まる前は正直ここまで優勝争いができるとは思っていませんでした。今、監督がおっしゃいましたが、良いときはもちろん、勝てない時に叱咤(しった)激励していただき、1年ともに戦い背中を押してくれたみなさまのおかげです」
「試合ごとに増える人数、声量、迫力、期待、いろんなものを感じながら戦うことができました。我々選手もいつも以上に力を出して戦うことができました。そして最終節、今自分たちが持っているすべてを鹿島にぶつけたいと思います。最後まで応援よろしくお願い致します」
「そしてもう一度、みなさんに感謝したいことがあります。我々FC町田ゼルビアは今年、さまざまな意見がありました。厳しい環境で戦いました。それでもホーム、アウェー関係なく、このユニホームを着て、90分間跳び続け、声を出し続け、堂々と振る舞っていたみなさんを見て、我々選手はみなさんのことを誇りに思っています。尊敬しています。心から感謝申し上げます。ありがとうございます」。
「まだ最終節は残っていますが、来シーズンACLの可能性があります。今よりもタフで戦う集団にならないと戦えないと思います。みなさまも来シーズン、今よりも多い人数で、大きな声援で僕たちを応援してください。最後になりますが、来シーズンも共に闘い、そして共に笑いましょう。1年間ありがとうございました」
そして試合後のミックスゾーンで、そのあいさつについての思いをこう説明した。
「厳しい環境やったと思いますよ。サポーターのみなさんがもしかしたら、アウェーに行った時に何か言われたかもしれない。そういう中で、スピーチでも言いましたけど、堂々とユニホームを着て振る舞ってくれている姿っていうのは、どれだけ僕らに勇気を与えてくれたかっていうことです。あの場で僕が代表してしゃべったので、ちょっと選手を代表して感謝を伝えたかった」
人前で話すことが上手な昌子だが、「あの場面ではあんまり何も考えずに挑んでいるので、その瞬間に思ったことっていう感じです」とこの日のスピーチ内容は即興だったことも明かした。