<明治安田J1:東京V4-5川崎F>◇第37節◇30日◇味スタ
川崎フロンターレが敵地で東京ヴェルディ戦との激しい打ち合いを5-4で制し、11位に浮上した。鬼木達監督(50)はハットトリックを含む、全5得点に絡んだFW山田新(24)の成長を語った。
前半に2点、試合終了間際に決勝点を奪ったストライカーについて「本当にゴールに対してして貪欲ですし、難しいゴールも決めてくれたし、勝負を決めるゴールを取れるようになったのは、非常に良かった」と目を細めた。一方で「もちろんセットプレーのところは反省してもらわないといけないけど」とにこやかな表情で失点に絡んだシーンに言及しつつ「この後につなげてほしいなと思います」と伝えた。
長くチームを支えた元ブラジル代表FWレアンドロ・ダミアンが昨季限りで退団。シーズン当初は新加入のFWエリソンがスタメンを飾ることも多かったが、大卒2年目の山田は徐々に出番を増やし、今季19得点とブレークした。新人時代から見続ける指揮官は「やっぱりやり続ける力」とその魅力を語った。
「当然FWなので点を取れるときも取れないところもある。『今プレッシャー感じているかな』とか『体が重いな』とかあったけど、その中でもやるべきことをやり続けるがチームの力になり、結果的に自分に返ってくる。できていないときは自分に返ってきづらい。チームのために走っていたり、体張っているときは最後にああいう形でボールが来る」
今季プロ2年目ながらシーズン開幕前に副主将に指名した。それも山田の成長を後押しした。「あの年齢でこれからやっていってもらわないといけない。あとは彼のキャラクター。それがチームにエネルギーを与えてくれる。いろいろな意味で成長しているのかな。メンタルのところも含めて」とうれしそうに離した。シーズンはアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)を含めて残り2試合。「結果をだしてほしいなと思います」と期待を寄せた。【佐藤成】