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【町田】相馬勇紀が決勝点のすご技解説「わざと相手が止まらないといけない位置に優しいタッチ」


明治安田J1リーグの第37節で、町田ゼルビアが京都サンガFCを1-0で下し、初優勝の可能性を残した。試合の決定打は後半22分に町田の相馬勇紀が左サイドからのドリブルでクロスを送り、これが京都DFのディフレクションでゴールインした場面だった。相馬は夏にポルトガルから町田に加入し、負傷を乗り越えて調子を取り戻してきている。彼は自身のプレーを振り返り、勝負どころでのドリブルの重要性について述べた。町田は今季ホームで無敗を誇る鹿島アントラーズを相手に最終戦へと挑む。

町田対京都 後半、町田相馬勇紀のクロスから先制点が決まる。中央は飛び込む藤尾(撮影・垰建太)

<明治安田J1:町田1-0京都>◇30日◇第37節◇Gスタ

FC町田ゼルビアがホーム最終戦で京都サンガFCを1-0と下した。

初優勝の可能性を残した中で攻撃のキーマン、相馬勇紀(27)が決定的な仕事をやってのけた。

後半22分、左サイドからドリブルで仕掛けクロスボールを送る。並走した京都DF宮本の足に当たるディフレクションシュートとなり、GK太田のセーブも及ばずゴールに飛び込んだ。

前半から積極的に仕掛けてシュートを放つなど、相手の脅威になり続けた相馬が、勝負どころで決めた。記録はオウンゴールとなり、夏の町田加入後の2点目とはならなかったが、本来の鋭さを戻しつつある。

相馬は「チャンスはかなり絡んでいたけど、最後のところがっていうので、虎視眈々(たんたん)と仕留めようと内に秘めていた。最後にいい結果が出たので良かったです」。

勝負どころで持ち味のドリブルが効いた。そのプレーを振り返り、こだわりのドリブルについて自ら解説してみせた。

「同じタッチから1歩わざと、内側の相手が止まらないといけない位置に優しいタッチを入れて、あそこが決め手だったかなと思います。狙い通りで、たまに大きくなっちゃうんですけど、すごくいい感じでできました」

今夏に日本に戻るまでポルトガルでプレーしていた。自分が決めないと次のステージに進めないと思いながらプレーしてきた中、チャンスで決められなかったとしても「決められなかった…」と責任を背負い込まなくなったという。「メンタル的に進化できたところ、それが今日は出せて良かった。強くなりました」とうなずいた。

町田に移籍してきた時は負傷を抱えていた。無理しながらプレーしたが、コンディションが悪化。チームも勝てないトンネルに入った。だが負傷が癒えて状態が上がったことで、本来の切れが戻った。この京都戦の前にも「状態は良くなった」と公言していたが、この日は言葉通りの活躍。「体が軽すぎた」というほどの状態だった。

優勝請負人として町田に加入してきた。そんな相馬は今季最終盤にエンジン全開となっている。

「まだまだですけど、良さは出せているし、形は作れているのでポジティブです。もうちょっと結果出したいっす」

最終節は名門鹿島が相手。今季ホームでは無敗を誇る相手だけに、相馬がまた勝利のカギとなりそうだ。史上初となるJ1初昇格1年目での優勝を信じて、最終戦はアクセル全開でぶっ飛ばす。【佐藤隆志】

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