ONが並び立った。11月30日、東京ドームで行われた「ジャイアンツ・ファンフェスタ 2024」の最終盤に歴代OBが大集結した。巨人長嶋茂雄終身名誉監督(88)とソフトバンク王貞治球団会長(84)も登場し、球団創設90周年を彩った。阿部慎之助監督(45)は伝統の重みを受け止めながら、来季の日本一奪回を誓った。
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阿部監督が偉大な先人たちの中心に立った。ミスターと世界の王が両脇を固めた。ファンフェスタの最終盤、歴代監督、OB計123人がグラウンドに姿を見せた。王氏の登場で高まった4万631人のボルテージ。大トリで長嶋氏が三塁側から車いすで登場し、最高潮に達した。
第20代指揮官の阿部監督は背筋を伸ばした。球団創設90年の伝統の中に常勝の責務が根付く。
「巨人軍の監督の重責もあらためて感じさせていただきました。今年は優勝することができましたが、とても悔しい結果になってしまいました。来年はこの場で日本一のあいさつができるように、また一からスタートしてまいります」
伝統の中に「新風」を吹き込ませ、12年以来遠ざかる日本一を誓った。
4年ぶりにリーグ制覇した今季。ミスターも東京ドームを訪れ、チームを激励していた。長嶋氏は「深い思い入れのあるドーム球場で、王会長はじめ、巨人軍の歴史を築き上げてこられた方々との再会に胸が弾みました。球団創立90年の重みを改めて実感するとともに、巨人軍、そして野球界の明るい未来を願わずにはいられません」とコメントを寄せた。
ON共演も実現。王氏も「球団創設90周年の節目に、そのような熱烈なファンの方々の前で、現役選手や巨人に在籍した多くのOBらが一堂に会することを、私たち自身が本当に楽しみにしていましたし、久々の再会を幸せに感じています」と最高の演出を喜んだ。
通算3085安打の張本氏は「読売巨人軍、あっぱれ!」と声を張り上げた。リーグ制覇も、届かなかった日本一。その奪回を使命に新たな歴史を築いていく。【上田悠太】