「横浜DeNAベイスターズ日本一 優勝パレード」が11月30日、横浜市内中心部で行われた。
海沿いの横浜ハンマーヘッドから日本大通りへの1・5キロの道のりを、約1時間かけてオープンカーやオープンバスで回った。チームはリーグ戦3位に終わりながらも、日本シリーズを制する下克上を達成。98年以来26年ぶりのパレードには約30万人が詰めかけ、三浦大輔監督(50)らナインがファンと喜びを分かち合った。
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青く澄み切った快晴の横浜が、歓喜と涙に包まれた。約30万人が詰めかけた日本一優勝パレード。三浦監督は、四方八方のファンに丁寧に手を振りながら感慨にふけった。「感動しましたし、『ありがとう』という言葉をいただき、涙している方もいらっしゃった。たくさんの方が一緒に戦ってくれていたんだなと」。98年のグッズを掲げている年配のファンや、遺影を持参するファンの姿に心を打たれた。
26年ぶりのパレード。長く、待たせてしまった。当時は選手として同僚とともにオープンバスに乗り込み、今回は南場オーナーとオープンカーに同乗してファンと交流した。「98年に優勝して、それからしんどい時もいっぱいありましたけど、もう1度横浜で優勝したいという思いでなかなかできなかった。26年かかりましたけど、しんどさとかが吹っ飛ぶ特別な時間でした」とかみしめた。
横浜中心部は早朝から多くのファンが場所取りに訪れたが、指揮官はどこ吹く風。横浜スタジアム最寄りのJR関内駅まで電車通勤し、自撮りショットも撮影した。数人のファンから声をかけられたという。「駅のパネルとかが飾られているのを聞いていた。実際に見たいなと。チームの選手たち、自分もそうですし、胴上げの写真とかを飾っていただいて、街とチームが一体となって応援してくれてるんだと感じました」と普段は肌で感じることの少ないサポートを体感した。
指揮官同様、ナインも壮観な景色を目に焼き付けた。桑原はマイクを握り締めて、ファンとともに「アイラブ・ヨコハマ!」「デスターシャ!」と叫んで共鳴。三浦監督は「パレードでいただいた皆さんの声援、パワーを、来年リーグ優勝に向けて戦っていきたい」とナイン全員の思いを代弁した。来年はリーグ戦から完全優勝して、もう1度横浜でド派手にパレードする。【小早川宗一郎】