秋季関東大会で158キロをマークした健大高崎(群馬)の石垣元気投手(2年)が1年後の希望進路を「プロ1本」に絞ったことを30日、明らかにした。この日は高校野球の対外試合の年内最終日。横浜隼人(神奈川)との練習試合後に「(プロ)1本で行きたいと考えています」と明言した。
158キロは「出てないです」と誤計測と推察し、自己認識は最速154キロ。それでもセンバツ優勝に貢献し、夏も甲子園で好投。世代を代表する投手になりながら、青柳博文監督(52)からは夢実現へ「このままじゃダメ」と高いレベルを求められる。この日は今秋神奈川大会4強のチームを相手に5回47球、1安打無失点。カーブやスライダーで簡単にカウントを整え、3回までは30球中、ボール球は4球のみ。出力8割で147キロを出しながら、課題の制球力も落ち着き始めた。
身長は178センチで「高校生ドラフト候補右腕」としては平均的なサイズ。それでも右手の握力80キロなど、能力は高い。「上位指名だと思っていたので」と、先輩捕手・箱山のドラフト指名漏れには衝撃を感じた。「あと1年もないのでこの冬を大事に過ごしたい」。圧倒的な投手になって、春の甲子園に熱をもたらす。夢に近づく。【金子真仁】