今年、秋季関東大会で4強入りし、来春センバツ出場が濃厚な千葉黎明が30日、千葉県八街市の同校グラウンドで千葉県東部地区大会決勝戦に臨み、東京学館を3-2で破り、今年最後の対外試合を優勝で締めくくった。
先発の背番号18の垣花奏樹(そうじゃ)投手(2年)が2回までに2失点しながらも、3回以降は「テンポを意識した」と、ストライク先行で完投勝利した。「初回はスライダーが入らなくて。真っすぐを張られて苦しい展開も、テンポを意識したら変化球も入るようになって、抑えることができました」。課題としていた投球を、今年最後の試合で結果に結び付けた。
東京学館は今年、秋季県大会予選の代表決定戦で敗れた相手。チームは敗者復活戦に回り、県大会優勝まで駆け上がった。中野大地監督(37)は「新チームになって負けた東京学館さんに、今こうして勝てたのはうれしいこと。垣花はよく投げてくれた」と評価しながらも、試合内容については「50点」と厳しい。「得点できるところでとれない。打者を送れない」と、攻撃面について課題をあげた。四死球や相手失策での出塁も、得点につなげられたのは勝ち越しの1点だけ。「パフォーマンスが高い選手がいないので、つなぎの野球を強化したい」と話した。
この冬は、体力面から鍛え直す。「ハードな練習になると思いますが、限界を突破できるくらいやりたい」と意気込む中野監督に、選手も心の準備はできている。垣花は「甲子園に出られるのなら、それくらいやらないと強くなれない。冬のモチベーションになります」と、甲子園での戦いを見据える。笑顔の春を迎える準備はできている。