オリックスは29日、大阪市内のホテルで新人選手入団発表記者会見を行った。育成ドラフト5位BC信濃の田島光祐捕手(24)は、“平安魂”でNO・1捕手へ駆け上がる。
好きな言葉は「素直さ」。龍谷大平安時代の恩師・原田英彦監督(64)から「素直な人間は伸びる」との教えをずっと信じてきた。「原田さんからもらった言葉」。卒業後も自分の言葉として落とし込み、言い聞かせてきた。
大学中退後、BC信濃を経てドラフト指名にこぎ着けた。同校から捕手のプロ入りは、来季20年目の西武・炭谷銀仁朗捕手(37)以来。顔を合わせた際には「頑張れよ!」とエールを送られていた。「炭谷さんが目標です。スローイングの足の運び方、キャッチング、守備面、全てですね。投手に対しての考え方を引き出しとして(炭谷のリードが)頭にあります」。
オリックスにも平安魂が潜む。高3夏の18年100回大会に鳥取城北戦で同校の甲子園100勝達成時、龍谷大平安の校旗を掲揚をしたのはOBであり、当時は阪神園芸に勤務し、現在は同球団のスペイン語通訳・柴田凌通訳(27)だった。偉業を見届けた先輩と、晴れて同じチームの一員になった。「どこに行っても、野球界には平安の先輩がいて、お見かけすると僕自身も背筋が伸びます。先輩方に恥のないように、NPBで活躍することも目標ですし、まずは人間として恥のないように」。強みである1・9秒台の二塁送球と巧みなリードに加え、強い人間力で支配下入りを黙々と狙う。