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阪神大山が残留 FAって何? 自由に他球団と交渉できる権利 近本光司は最短7年で来季取得も


阪神タイガースの大山悠輔選手が国内フリーエージェント(FA)権を行使しながらも、阪神に残ることを決断した。29歳の内野手である大山は、東京の巨人との獲得競争の末、悩みに悩んだ末に甲子園で引き続きプレーすることを選んだ。契約内容は推定で5年総額17億円プラス出来高となっている。日本のFA制度は、選手が他球団と自由に交渉できる権利であり、特定の条件を満たすことで取得可能である。再取得の場合は海外移籍に関しての権利となる。FA移籍時には元球団に対して補償義務が生じることがあり、選手の年俸順位に応じたAランク、Bランク、Cランクという分類がある。補償には「人的補償あり」と「金銭のみ」の2つの方法があり、場合によっては移籍先の球団が守りたい28選手をリストアップするプロテクトシステムが用いられる。

阪神大山悠輔(2024年撮影)

国内フリーエージェント(FA)権を行使していた阪神大山悠輔内野手(29)が29日、残留を決断した。獲得に乗り出した巨人と前代未聞のTG争奪戦となっていたが、悩み抜いた末に甲子園で戦い続ける決意を固めた。この日のうちに両球団への報告を済ませ、阪神球団が発表した。5年17億円プラス出来高で契約する。(金額は推定)

   ◇   ◇   ◇

◆フリーエージェント(FA)制度とは

日本では93年オフにスタート。選手が自由に他球団と交渉できる制度。交渉がまとまれば移籍できる。

取得条件は変遷を重ねたが、現在は出場選手登録(1軍ベンチ入り)日数145日を「1シーズン」とし、国内FAは7シーズンまたは8シーズン(後述)。メジャーリーグなど海外の球団とも自由に交渉できる海外FAは9シーズン。145日に達しなかった年が複数ある場合は合算して145日になれば、それを1シーズンとする。

06年ドラフトまでに入団した選手は8年で国内FA権を取得。07年以降のドラフト会議で入団した選手のうち、大学野球連盟または日本野球連盟(社会人野球)に所属していた選手は7シーズンで国内FAとなる。例えば阪神近本光司外野手(30)は関学大、大阪ガスをへて19年ドラフトで入団。順調なら7年目の来季、最短で要件を満たす。

取得条件を満たしたその年に行使する必要はなく、翌年以降に持ち越すこともできる。1度、FA権を行使した選手は、145日のシーズンが4年に達すれば再び取得できる。再取得の場合はすべて海外FAになる。

FA移籍が成立すると、戦力均衡の観点から、場合によっては元の球団への「補償」義務が生じる。当該選手の年俸が元チーム内で上位3位以内ならAランク。4位~10位はBランク。11位以下はCランク。Cランクなら補償なし。

補償は元の球団が「人的補償あり」か「金銭のみ」か選べる。人的補償ありの場合はAランクなら人的補償+年俸の50%の金銭。Bランクなら人的補償+年俸の40%。金銭のみの場合はとAランクの選手なら年俸の80%の金銭、Bランクなら年俸の60%の金銭。

人的補償の場合、移籍先の球団が取られたくない28選手のリスト(プロテクトリスト)を作成。元の球団はプロテクトリスト以外から選手を1人選択する。

リスト外でも育成選手、外国人選手、直近ドラフト指名選手は選択できない。

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