ソフトバンク有原航平投手(32)が25日、国内FA権を行使した甲斐拓也捕手(32)に「残留ラブコール」を送った。都内で行われた最優秀バッテリー賞の表彰式に参加。同学年コンビでの初受賞に「春のキャンプから狙っていた賞だったので、とれてうれしい」。移籍と残留を含めて熟考中の相棒との来季の2年連続の受賞に「ぜひお願いしますって感じ。一緒にできたら」と再共闘を熱望した。
甲斐への感謝は尽きない。2月の春季キャンプ中に「優勝するためにはこういう賞が取れるくらいの成績が必要」と2人で話し合い、目標を定めた。有原の登板日限定でヘルメットとマスクが一体になったフルフェース型の捕手マスクを着用していたことや、捕手が構える際にコースに寄って足の下げ方を変えてもらうよう要望。「そういうのも柔軟にやってくれる。本当に素晴らしいキャッチャーです」。共同作業で14個もの勝ち星を積み上げ、リーグ優勝につなげてみせた。
巨人などから熱烈なオファーを受けている甲斐は「素直にうれしいです」と喜びつつ「まだ特に変わりはないです」と明かした。報道陣から「もしも対戦するなら…」との問いかけに有原は「しっかり抑えたい」。甲斐は「(有原が)日本ハムの頃からホームランも打って、ヒットも打点を挙げて、四球もとっているので、悪いイメージはないです」と反撃し、右腕は「でも結構アウトは三振なので、いい勝負かなと思います」と移籍を想定した上で“舌戦”を繰り広げた。
有原の熱い願いが女房役のもとに届くのか。【古財稜明】