決勝進出が決まった台湾代表が、絶対的エースを温存する不可解な予告先発の変更を断行した。
試合前練習中に、当初前夜に発表されていた林■(■は日の下に立)■(■は王ヘンに民)投手(リン・イクビン=21、ダイヤモンドバックス傘下3A)から陳柏清投手(26)への先発変更が発表された。陳は2試合連続先発となる。決勝で林を投げさせるための温存策と思われ、同じく決勝進出を決めた侍ジャパンサイドには疑問の声が出ている。 第1試合でのベネズエラ-米国戦で、米国勝利が日本と台湾の決勝進出条件だった。関係者によると、試合中の米国リードの時点で変更の申し入れをしてきたという。予告変更の一報を受けた日本側も「スポーツマンシップに反する」と反論。主催するWBSCは、台湾に罰金3000ドル(約47万円)を課すことで変更を認めた。また日本側は、同じ左投手を先発させるよう要請。台湾はいずれも受け入れ、陳の先発が決まった。 林は来季にはメジャー昇格すると見込まれている台湾のエース的存在だという。消化試合であり決勝前哨戦となったスーパーラウンド第3戦開始前から、一波乱が巻き起こり、極めて異例の事態となった。
○…台湾代表の曽豪駒監督は予告先発変更について言及した。前日の米国戦後から、予告変更プランを想定し「戦況や局面に応じて変更する可能性があると話していた。当然、日本にとっては困惑を招いたかもしれませんが、先ほど日本側にも説明し、双方ともに状況を理解した。また大会側にも説明し、大会からは左投手で試合を開始するようにとの指示があった」と説明した。