阪神岩貞祐太投手(33)が、プロ12年目となる来季へ悲壮な覚悟を語った。兵庫・西宮市の球団事務所で契約交渉を行い、現状時の1億円でサイン。3年契約の最終年へ「来年やらなければ、キャリアとして終わりを迎えてくることになると思う」と口にした。
昨季はセットアッパーとして優勝に貢献も、今季は春先の左肘のケガなどもあり自己最少の登板2試合に終わった。球団からは「来季は本当にしっかり準備してやってほしい」との言葉もあり「僕自身が一番それを感じてなければおかしい」と受け止めた。
藤川監督とは指揮官の現役時代にともにプレー。「配球の話をたくさんしていただいた。技術面でも現役の時でも辞められても、いろんなアドバイスをもらいながらやってきた」。教えを請うてきた大先輩から「年齢的にまだまだ、老け込む年齢ではない」と声をかけられたという。34歳となる来季を「岐路」と表現した。「ここから安定した成績をうまくつかめれば、そういうシーズンを多く過ごせるとは思いますが、そうじゃなかった場合にはユニホームを着続けることは不可能だと思う。まさに岐路だと思います」。不退転の覚悟で巻き返しを期す。
○…伊藤将が決意を新たにした。今季は防御率4・62で自己ワーストの4勝と苦しんだ。「2年続けてミスはできないので、いい結果を出せるようにしたい」と気合十分だ。オフは3年連続で岩貞と自主トレを行う予定。「自分の体のケアとかいろいろ見てくれていた。今シーズン悪かった点を反省して、来シーズンに一緒に取り組めていけたらいい」。悲壮な決意を語った先輩左腕と1軍での共闘を目指す。