“20年に1人の逸材”にふさわしいレジェンドナンバーが用意される。楽天ドラフト1位の明大・宗山塁内野手(21)に背番号「1」を提示することを19日、石井一久シニアディレクター(SD、51)が明かした。球団では昨季まで在籍した松井裕樹(現パドレス)が、1年目から10シーズンにわたり背負った特別な数字。ショートで「1」と言えば、阪神などで活躍した鳥谷敬氏(43=日刊スポーツ評論家)とも重なる。宗山には今日20日に行われる入団交渉で提示される。
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アマチュアNO・1野手にうってつけの、スペシャルナンバーが用意された。10月のドラフト会議で5球団競合の末に交渉権を獲得した宗山に、楽天が背番号「1」を提示する運びとなった。石井SDは「宗山くんには1番を渡そうかなと思ってます。松井(裕樹)がつけてた偉大な番号なんですけど、それをつける意味というか、そのプレッシャーに打ち勝てるようになってほしい」と大きな期待を込めた。
高校野球ではエースナンバーと呼ばれる「1」だが、プロでは野手がまとうことが多い番号。楽天では昨季までの10年間、松井が背負っていただけに投手ナンバーのイメージが強いが、石井SDは「バッターとして似合う選手になってほしい」。宗山の代名詞として定着することを願った。
宗山は東京6大学リーグのスター選手として名をはせた。リーグ歴代7位の通算118安打をマークした打撃はもちろん、華麗な守備でも神宮を魅了。その姿は03年ドラフト自由枠で早大から阪神に入団し、背番号「1」を背負う遊撃手として活躍した鳥谷氏とも重なる。
入団後は熾烈(しれつ)なレギュラー争いが待っている。プレミア12を戦う侍ジャパンに選出された村林が、今季は遊撃のレギュラーに定着。三木監督は宗山を遊撃で育てる意向で、ハイレベルな競争となる。「大きく羽ばたいてほしいし、それだけ1番という番号は松井が大きくしてくれた」と石井SD。“20年に1人の逸材”が、楽天の新たな1番像を作り上げていく。【山田愛斗】
◆背番号1をつけた主な新人 野手では59年王貞治(巨人)60年近藤昭仁(大洋)99年福留孝介(中日)04年鳥谷敬(阪神)23年森下翔太(阪神)らが着用。投手では66年鈴木啓示(近鉄)81年愛甲猛(ロッテ=84年に野手転向)07年大嶺祐太(ロッテ)14年松井裕樹(楽天)などが1年目から1番を背負っている。